工業上, 高温度のもとで運転される熱交換装置では熱伝導, 熱伝達, 熱輻射が同時に共存する場合がきわめて多くこの場合の研究開発の必要性に迫られているが, これに関する研究は少なく, また理論的にも, 実験的にも, 非常に困難である.著者らは多層円筒内を高温ガスが流れ円筒内面および, 外部でも熱輻射, 熱伝導, 熱伝達が同時に共存する場合について, グリーン関数, 固有値, 固有関数と積分方程式を使用して理論解析を行なった.次に, 微分方程式や積分方程式を解くよりも, 有限ハンケル変換によって解けばさらに容易であることもわかった.