山口医学

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山口医学 Volume 58 Issue 2
published_at 2009-04-30

A case of anorexia nervosa associated with leukopenia and gelatinous bone marrow

白血球減少症,ゼラチン様骨髄を伴った神経性食思不振症の1症例
Suzukawa Munehiro
Tominaga Takayuki
Shinohara Kenji
fulltext
780 KB
B030058000203.pdf
Descriptions
23歳の女性が摂食障害,体重減少,無月経などをおこし神経性食思不振症と診断された.血液学的には白血球減少症を合併し骨髄は低形成性でゼラチン様物質の沈着を認めた.これらの血液学的変化の原因としては飢餓が考えられるが,その詳細な機序は不明である.本症例では従来の報告と同様に内分泌学的にはinsulin-like growth factor 1(IGF-1),leptinの減少,growth hormone(GH),cortisolの増加を認めた.これらのホルモンは造血幹細胞に対して受容体を有することが報告されており造血障害の原因としてはIGF-1,leptinの減少も一因として関与していることが示唆された.患者は精神科的治療により体重および白血球数は3ヵ月後には増加した.
Creator Keywords
神経性食思不振症
白血球減少症
ゼラチン様骨髄
insulin-like growth factor 1
leptin