山口医学

山口大学医学会

PISSN : 0513-1731
NCID : AN00243156

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Takahashi Toru Akiyama Masaru Hatao Katsuhiro
PP. 97 - 103
症例は46歳男性.近医の腹部エコーで膵尾部近傍に腫瘤を認めたため当科へ紹介された.腹部CTで小腸間膜根部に約50mm大の低吸収域の腫瘤性病変を認めた.腹部MRIではT1強調像で低信号,T2強調像で高信号の多房性腫瘍を認めた.悪性の可能性も否定できず,診断的意味も含め,外科的切除を施行した.腫瘍は表面平滑,弾性軟で,他の周囲臓器への癒着は認めなかった.腫瘍は組織学的に嚢胞状リンパ管腫と診断した.リンパ管腫は小児の頭頚部に好発する良性腫瘍であるが,成人の腸間膜に発生したリンパ管腫はまれであるため報告する.
Kiyotoki Shu Nishikawa Jun Fujiwara Keiko Saito Mari Hamabe Koichi Okamoto Takeshi Higaki Shingo Tokuhisa Yoshihiro Gondo Toshikazu Oka Masaaki Sakaida Isao
PP. 111 - 116