メタアナリシスで各種悪性腫瘍患者の画像検査にF-18-2-Fluoro-2-deoxy-D-glucose(FDG)PETまたはPET/CTを併用すると,1/3以上の患者で治療方針の変更されることが示されており,本検査は腫瘍診断と治療戦略に重要な役割を担っている.婦人科領域でも,National Comprehensive Cancer Networkの卵巣癌・子宮癌ガイドラインでは,初回治療後に腫瘍マーカー上昇などで再発を疑う場合やCT/MRで再発を疑う病変の診断や再発巣が不明の場合には,FDG PETの使用が推奨されている.泌尿器科領域でも,初回ステージングや術後の再ステージングにおけるFDG PETの有用性を示唆するエビデンスが蓄積しつつある.本稿は,腹部・骨盤部領域のFDG PET/CT検査の意義のレビューの最終章となるが,婦人科/泌尿器科領域の腫瘍を中心に本検査の有用性と限界点の最新知見を総括する.