山口医学

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山口医学 Volume 55 Issue 2-3
published_at 2006-06-30

A case of CD7+, CD56+ myeloid/natural killer cell precursor acute leukemia with mediastinal mass

縦隔腫瘤を伴うCD7, CD56陽性骨髄/ナチュラルキラー細胞前駆急性白血病の一症例
Mitani Noriyuki
Sakuragi Shizu
Yamashita Koji
Matsuda Kazuhiro
Shinohara Kenji
fulltext
1.45 MB
B030055000204.pdf
Descriptions
27歳女性が胸水,頚部リンパ節腫脹,縦隔腫瘤を主訴にして来院した.胸水細胞診,リンパ節生検にて悪性リンパ腫と診断された.しかし骨髄穿刺検査では芽球の出現を認め,それらはperoxidase, PAS染色は陰性であり,CD7, CD19, CD13, CD33, CD34, HLA-DR, CD56陽性であった.CD7, CD56陽性骨髄/ナチュラルキラー細胞前駆急性白血病myeloid/natural killer cell precursor acute leukemiaと診断した.急性骨髄性白血病に対する化学療法を施行し骨髄像は寛解に入り,胸水も消失したが,縦隔腫瘍の大きさには変化は認めなかった.HLA一致同胞ドナーがいることより造血幹細胞移植を治療法の一つと考えその後化学療法を続け,縦隔腫瘤に対しては放射線照射をおこなったが,縦隔腫瘤は半分以下には縮小しなかった.3ヶ月後よりは白血病細胞が著明に増加し始め,化学療法を行うも効果なく入院6ヶ月後に死亡した.剖検所見では肝臓,脾臓への白血病細胞の浸潤,縦隔腫瘤および肺胞蛋白症を認めた.
Creator Keywords
急性白血病
CD7
CD56
髄外腫瘤
Rights
本文データは山口大学医学会の許諾に基づきCiNiiから複製したものである