山口医学

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山口医学 Volume 63 Issue 3
published_at 2014-08-01

The present circumstances related to the use of coil embolization for cerebral aneurysms at kanmon medical center in the absence of full-time neuroendovascular specialists

関門医療センターにおける脳動脈瘤に対するコイル塞栓術の現況
Izumihara Akifumi
Yamashita Katsuhiro
fulltext
1.47 MB
B030063000303.pdf
Descriptions
脳動脈瘤(aneurysm:AN)に対し,我が国では脳神経外科医による外科手術(clipping:CLIP)と血管内手術(coiling:COIL)が行われており,一般的に脳神経外科医の一部が脳血管内治療実施医を兼ねている.今回,脳血管内治療実施常勤医が不在である当院におけるANに対するCOILについて検討した.2002/4/1-2012/3/31の10年間に当院にて脳神経外科治療を受けたAN患者146例(男性44例/女性102例・年齢33-93歳/平均63.4歳)を対象とした.破裂(ruptured:R)/未破裂(unruptured:UR)別のCLIP/COIL選択回数,COIL選択理由,多発性ANと再発性ANに対する複数回治療状況,R-ANに対するCOIL施行時期,COIL合併症および転帰などを後方視的に調べた.CLIP133回(R-AN105回/UR-AN28回)/COIL25回(R-AN16回/UR-AN9回)であった.主なCOIL選択理由は後方循環AN9回と重症R-AN7回であった.多発性AN8例(COIL/CLIP1例とCLIP/CLIP7例)と再発性AN2例(COIL/CLIP1例とCLIP/COIL1例)であった.R-ANに対するCOIL2回において医学的以外の理由により亜急性期に施行されたが,転帰に影響しなかった.術後小脳梗塞3回と術中出血3回を認めたが,転帰に大きく影響しなかった.以上より,脳血管内治療実施医が非常勤である脳神経外科施設の当院でもANに対し,CLIP不適症例を中心に適切なCOILが行われていた.しかしながら,緊急COILを必要とする症例も明らかに存在するため,当院における脳血管内治療実施医の独自の育成あるいは確保配置は喫緊の課題である.
The aim of the present study was to clarify the current circumstances related to the use of coil embolization for cerebral aneurysms in neurosurgical facilities where there are no full-time neuroendovascular specialists. A total of 146 patients(44 men and 102 women
Creator Keywords
脳動脈瘤
コイル塞栓術
脳血管内治療実施医
非常勤