Memoirs of the Faculty of Engineering, Yamaguchi University

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Memoirs of the Faculty of Engineering, Yamaguchi University Volume 15 Issue 1
published_at 1965

Study on the Dynamical Properties in the Compressive Fatigue Test of Concrete. (1st Report)

コンクリートの圧縮疲労試験における力学的諸性質についての考察(第1報)
Kagami Hifumi
Hasegawa Hiroshi
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1.01 MB
KJ00000155527.pdf
Descriptions
コンクリートならびに鉄筋コンクリート構造部材の疲労機構の基礎的研究としての周期的圧縮繰返しの研究が, 疲労強度ならびに周波数による弾性率の変化などに関して数多く実施され報告されている.著者はσ_<28>が90,125,155kg/cm^2程度の3種の標準供試体に対し, 荷重周期300,600rpmにて, 繰返し回数1万回と5万回負荷することとし, 荷重振幅を静的実験結果にもとずき報告^<1)>している弾性限, 弾塑性限前後の荷重段階にて負荷して後, この供試体を静的破壊実験をなして静的単一荷重実験結果と比較したところ, 各σ_cのコンクリートはそれぞれにおいて弾性限内の繰返し実験において, 破壊強度, 破壊時ひずみ(縮み能力), 弾性係数など, 本実験の範囲内においては大差ない結果を示し繰返し荷重において応力周期, 繰返し数は影響なく疲労現象は認められないが, 弾塑性限前後にいたれば破壊強度その他繰返し荷重の影響を受ける結果を示した.そして, 応力-ひずみ曲線中の弾性限, 弾塑性限については, 繰返し負荷後の静的破壊実験の結果は, 静的負荷の場合と同様に相対応力値σ_rがほぼ0.50σ_<cy>, 0,90σ<cy>において定義される結果を示した.また, 弾塑性限ならびに塑性領域においては大きい応力振幅の繰返し荷重を受けることになるので, 疲労破壊がすみやかである.結局, コンクリートの疲労による塑性的性質は応力周期, 応力振幅, 繰返し回数, 荷重歴などに主として影響される実験的立証となった.