TVカメラをその光軸に垂直に等速並進運動させることで得られる動画像から, グラディエント法を用いて精度良く速度場を検出する場合, 照明の不均一等, 現実のシーンにおける様々な理想化し難い現象の影響を考慮しなければならない。本論文では, 対象静止物体を自らの照明で照らしながら奥行き計測をする。夜間作業ロボットのための視覚システムを提案する。また, こうした視覚機能の実現に必要な勾配法の拡張について議論する。すなわち, 照明の空間的不均一に左右されない勾配法の拡張した基本式を紹介するとともに, 物体境界付近で問題となるオクルージョンを考慮した, 局所最適化領域の時空間選択法の提案を行なっている。シミュレーション動画像を用いて提案した手法の有効性を確認するとともに, 今後の問題点について議論する。