近年、日本人の自己評価があまりにも低すぎて大きな社会問題であるという見解が表されている。本論では、日本人の自己表現の媒体は言語ではなく映像であるという仮説を、自己肖像画(ジマンガ)を使って実証的に検証した。そこで、第三者によって評価されている日本人大学生のジマンガは言語的自尊心よりも友人関係の肯定的さを予想している結果が得られた。また、日本人男性の大学生のジマンガの高さは、友人関係の肯定的さと有意な相関を持っていることが分かった。これらの結果から、日本人の自己肯定感が映像的自己表現において表されているので、日本人の言語的自己評価が低いということを心配・是正する必要がないと論じた。