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Fujikami Mayumi

Affiliate Master Yamaguchi University

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Journal of East Asian studies Volume 23 pp. 99 - 124
published_at 2025-03-01
 総合的な学習の時間の話し合い場面における「協働」の質を高める方略は、教師の経験則に基づいて行われることが多く、暗黙知のままで留まりがちである。そこで本研究では、教師が総合的な学習の時間の話し合い場面における「協働」の質を高めるために必要なイメージと方略を獲得し、それらを実践につなぐために活用することを企図した授業づくり支援ツールを作成した。また、本ツールを用いた研修プログラムを受講した若手教師からの評価をもとにツールを改善するとともに、アンケート調査を通して、若手教師が、総合的な学習の時間に対する意識や総合的な学習の時間の話し合い場面における「協働」を具現化するためのイメージや方略をどのように変容させたかについて把握し、本ツールを活用する意義について分析した。その結果、本ツールは、若手教師にとって、目指すべき質の高い「協働」のイメージと方略を明確化・具体化し、授業づくりの困難さを軽減させるための指針となっていること、学級の話し合いの現状と進むべき方向性を把握し、授業改善へ向かう意欲を高める効果があることが確認できた。  このことは、先行研究や先進実践をもとに導出した理論も踏まえながら、話し合い場面を設定する上での思考・判断の手がかりとなる理論や思考・判断の流れを詳細に顕在化し、若手教師に研修プログラムを通して授業づくり支援ツールとして提供した成果である。また、話し合い場面における「協働」や方略のイメージをもった上で話し合い場面を考案する流れを生み出すようにツールを提示した成果ともいえる。しかし、全研修プログラム終了時には、若手教師はツールをもとに実践を積み重ねている段階であり、「自信がある」という意識をもつまでには至らなかった。「自信がある」と言い切るまでには、ツールから得たイメージをもとにさらに実践し、子どもの姿が変わったという手応えを得る機会を積み重ねていく必要があるであろう。このことを踏まえ、授業づくり支援ツールの日常的活用や教員研修活用への可能性を吟味し直し、教師の授業力向上に寄与できる研究を推進したい。
Creators : Fujikami Mayumi Publishers : The graduate school of east asian studies, Yamaguchi university
Journal of East Asian studies Volume 21 pp. 23 - 49
published_at 2023-03-01
「深い学び」を展開している子どもの姿を具体化せずには、本質的な授業改善には向かいにくい。本研究では、これまでの総合的な学習の時間(以降、「総合」と表記)を巡る議論や近年の学習論の知見をふまえ、「総合」で目指す「深い学び」の特質を整理し、その定義付けを行った。とりわけ、教育心理学や教育学において1970年代から注目されてきた「ディープラーニング」の概念と文部科学省が考える「深い学び」の比較を通して、「ディープラーニング」と「総合」は、どちらも真正の課題と子どもが向き合い、それらの課題解決に関与することで、自己肯定感や自己有能感を得ていくという類似性を有していることが明らかになった。また、「総合」において重要視されてきた「レスポンシビリティ」の概念は、「総合」の学びのあり方と関連付けて学術的に検討されてきていないため、「レスポンシビリティ」と「深い学び」の関係をとらえていった。そうする中で、「総合」で具現化する子どもの姿を現す鍵となる概念には、「自分ごと」「折り合い」「手応え」も付加されることを導出した。加えて、今後より予測困難で不確実、複雑で曖昧な時代になると予測される中で求められる資質・能力を検討し、改めて「レスポンシビリティ」の重要性を位置付けるとともに、他者の存在や「協働」が「深い学び」の成立条件となることを導出した。さらに、「総合」の先行実践において、「レスポンシビリティ」を果たす子どもの育成を目指していくために、「協働的な学び」を通して、どのような子どもの姿にたどり着くことをねらい、一単位時間の授業が行われてきたのかについて検討した。その検討を通して、「総合」における「協働的な学び」は、「概念」と「方略」の高度化を目指して設定され、「概念の高度化」は「対象や課題に対する概念」「自分や自分のあり方に対する概念」の高度化、「方略の高度化」は「対象や課題の本質への迫り方」「対象(人)や仲間との向き合い方」の高度化に分けられることが明らかになった。
Creators : Fujikami Mayumi Publishers : The graduate school of east asian studies, Yamaguchi university
Creators : Yamamoto Takumi Maguchi Yuki Fujikami Mayumi Publishers : 山口大学教育学部附属教育実践総合センター
本研究は、教師が総合的な学習の時間(以降、「総合」と標記)における学びの様相を談話に着目して顕在化しながら、目指す姿の具現化に受けた授業改善の方向性を探る手がかりとなる、協働の質をとらえる視点を開発することを目的とする。本研究では、教室談話や会話のタイプ等に関わる先行研究、「総合」における協働を通して目指すゴールに関わる先行研究、『OECD Learning Compass Concept Notes』で示された主なコンピテンシー等を整理・分析し、「総合」における協働の質を「つながる」「共に見極める・創造する」という2つの視点からとらえていく必要があることを導出した。また、「総合」における「学びモデル」を子どもの姿で表し、その姿が具現化した教室談話を目指すべき最終段階として、本質的な協働に向かう談話を「第1段階目:無目的」「第2段階目:プレゼンテーション的」「第3段階目:協働的」「第4段階目:協働」として整理した。さらに、協働の質をとらえる2つの視点をそれぞれ具体化し、子どもの具体的な姿とともに提案した。
Creators : Fujikami Mayumi Publishers : Faculty of Education, Yamaguchi University
Creators : Nakamura Hitomi Kawaraya Hiroshi Fujikami Mayumi Publishers : 山口大学教育学部附属教育実践総合センター
Creators : Fujikami Mayumi Publishers : 山口大学教育学部附属教育実践総合センター
Creators : Fujikami Mayumi Moda Sachie Publishers : 山口大学教育学部附属教育実践総合センター
Creators : Fujikami Mayumi Publishers : 山口大学教育学部附属教育実践総合センター
Creators : Okamura Yoshihisa Shimokawa Masayuki Shizuya Satoru Matsumoto Seiji Fujikami Mayumi Publishers : 山口大学教育学部附属教育実践総合センター
学部・附属教育実践研究紀要 Volume 4 pp. 229 - 244
published_at 2005-03
Creators : Fujikami Mayumi Kuwahara Akinori Publishers : 山口大学教育学部附属教育実践総合センター
学部・附属教育実践研究紀要 Volume 2 pp. 111 - 128
published_at 2002-12-27
Creators : Kuwahara Akinori Fujikami Mayumi Noguchi Seigo Matsumoto Kouji Okazaki Chitoshi Publishers : 山口大学教育学部附属教育実践総合センター