Bulletin of the Faculty of Education, Yamaguchi University Volume 72
published_at 2023-01-31
本研究の目的は、小学校社会科の単元の中でKCJを用いた授業実践を行い、その教育的な効果について検証した。検証方法としては、「あなたは日本の工業を発展させるためにはどうすればよいと思いますか?」という問いに対する児童の答えをワークシートに記述させ、その回答内容が授業の前後でどのように変化したかテキストマイニングにより分析した。その結果、エキスパート活動・ジグソー活動の中で社会事象の特色や相互の関連、意味を多角的に捉え、考えることで児童の思考が変化し、日本の工業の発展を考える上で海外に日本の製品の良さや工業の技術の高さを「広める」ことや、労働環境を改善することが重要であるという認識が高まっていることがわかった。