人口減少、少子超高齢化が急激に進行する地域社会において、コミュニティ・スクール(学校運営協議会制度)は、地域の教育力を高め、学校・家庭・地域の協働の取組を通して地域社会の総合的な活性化を目標とする地域とともにある学校づくりの中核的政策ツールである。山口県では、全小中学校をコミュニティ・スクールに指定する自治体が急増した結果、指定校数が366校(小中学校の8割)となり、設置数・設置率ともに全国の都道府県で最多となった。現在、各地域ではコミュニティ・スクール基盤形成期の課題分析と課題解決の取組促進が喫緊の課題となっている。本研究では、全国規模の先行調査データからコミュニティ・スクールの特性・論点を整理するとともに山口県内自治体のコミュニティ・スクール基盤形成期における現状を分析し、今後の課題と充実方策を考察した。