本稿では、受講生に対し大学生活を含む日常の広範な局面において目的意識を持って自発的に思考することの重要性を認識させると共に、個々人それぞれに具体的な行動として発現させることを最大の目的として開設した講義課目学ぶ技術・アクティブラーニングについて、本講義開設に至った経緯と初年度の実施報告をまとめた。受講生の主観ではあるが、全ての受講生が本講義を通じた自らの成長を感じている。そこで本稿では、講義最終回に実施した記述式アンケートの結果を分析の素材とし、講義のどのような側面が受講生に斯様な成長を促したのかについて分析することで、大学講義が受講生が個として確立するきっかけを与え、社会人基礎力を有する人材に成長する起点として機能する上での必要条件とは何なのかについて考察を行う。