インターンシップは教育活動であるとともに,企業の人材採用につながる活動でもある。結果的に採用につながるかどうかは,教育効果の高いインターンシップ実現にとって重要な要素である。インターンシップの企業意識と採用実績を把握するために山口大学・島根大学の学内セミナーに参加した企業にアンケート調査を実施した。8割を超える企業がインターンシップに取り組み,うち7割にはインターンシップ学生の入社実績がある。インターンシップ実施企業の多くはイメージ向上や採用を重視するものの,これら項目の満足度は必ずしも高いものではない。採用実績のある企業は学生の専門能力の育成や学習意欲の向上をより重視する。自社の職場活性化を重視する企業は総じてインターンシップへの満足度が高い。インターンシップの持続的な実現には,企業の満足度を高める取り組みが重要である。