地域住民や保護者等が学校運営に参画するコミュニティ・スクール(学校運営協議会制度)は、2004年の「地方教育行政の組織および運営に関する法律」の一部改正により制度化された。2013年4月現在、この制度の導入校は全国で1,570校に達している。山口県では、全小中学校をコミュニティ・スクールに指定する自治体が急増した結果、指定校数が306校となり、全国の都道府県で最多となった。現在、各地域ではコミュニティ・スクール導入期の課題分析と課題解決の取組促進が喫緊の課題となっている。本研究では、山口県内自治体におけるコミュニティ・スクールの現状を分析し、今後の充実、推進の方策を提案する。本稿では、研究全体の前提となるコミュニティ・スクール導入に至る政策経緯を考察した。