日本の多くの高等教育機関では、学生の主体的な学びを促すアクティブ・ラーニングの手法が各授業の中でなんらかの形で導入されている。この背景には高等教育の質保障を図るために、学士力または社会人基礎力を大学教育の中で育成している必要があるからである。しかし、アクティブ・ラーニングといわれてもその内容は千差万別である。そこで本稿では、最初にアクティブ・ラーニングの定義・種類・導入背景を考察する。次に、本学において平成25年4月から導入された新しい共通教育の中で、新たに開講された「山口と世界」の中で具体的にどのようにアクティブ・ラーニングが実施され、その際の成績評価の方法はどのように行われたかを明らかにする。最後に、実施上の成果と課題および「メタ学習者」となるための条件を明らかにする。