Bulletin of the Faculty of Agriculture, Yamaguchi University

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Bulletin of the Faculty of Agriculture, Yamaguchi University Volume 35
published_at 1987

Biology of some Japanese Pipunculidae (Diptera) parasitizing Nephotettix cincticeps (Hemiptera, Deltocephalidae)^<*1>

ツマグロヨコバイ寄生性の日本産アタマアブ数種の生物学的研究
Rut Morakote
Yano Koji
Descriptions
山口市の山口大学農学部附属農場と附近の水田を中心に,1983年と1984年に室内実験も含めてツマグロヨコバイ寄生性アタマアブ4種の生物学的研究を行い,次の結果を得た。調査したのは Tomasuaryella oryzaetora K_<OIZUMI> ツマグロツヤアタマアブ, Pipunculus mutillatus L_<OEW>ツマグロキアタマアブ, P. javanensis D_E M_<EIJERE> ツボイアタマアブ,および P. orientalis (K_<OIZUMI>) ツマグロヒメアタマアブである。1. 卵 p.orientalis を除く3種の産卵期は2~3日出あった。これは従来の他種に関する知見が推定によったものであるのと異なり,産卵された寄主の経時的解剖で得た結果である。卵は通常,寄主幼虫で見出され,ときに成虫からも見出されるが,産卵対象として寄主の若齢幼虫が選好されることが分った。2. 幼虫 寄主内における幼虫は1,2齢幼虫とも特定の方向を向かず,2齢幼虫の調査では前向きと後向きがほぼ同数であった。2齢幼虫が寄主から脱出する位置は,149例中1例を除き,すべて背板であった。各種ともとくに腹部第3・第4節間で多い傾向がみられた。(以下,略)