1~6週齢のランドレースの子豚を用い,小腸のパイエル板,及び,大腸のリンパ濾胞の消長を調べた。パイエル板数は若干の増減があるが,1週齢から6週齢まで増加する様である。しかし,小腸10cm当りの数は2,3週齢で最も多い様である。また,パイエル板の面積の消化管内腔面積に対する割合は3週齢で最も高かった。部位別にみると,パイエル板数は十二指腸では4週齢で最も多く,空腸では若干の増減があるが,1~6週齢にかけて増加する様である。腸管10cm当りの数,及び,面積の割合は十二指腸では4週齢で最大で,空腸では2週齢で最大である。なお,回腸では全期間を通じて,空腸より回盲腸部にかけて大きなパイエル板が1個認められた。大腸のリンパ濾胞数は1週齢から週齢を追って6週齢まで増加した。また,腸管10cm,及び,10cm^2当りのリンパ濾胞数は,前者は3週齢で最も多く,後者は2,3週齢で最大であった。部位別にみると,盲腸ではリンパ濾胞数,腸管10cm,及び,10cm^2当りの数はともに,2週齢で著しく多かったが,全体としては週齢を追って増加する様である。一方,結腸,直腸では,リンパ濾胞数はともに週齢を追って増加したが,腸管10cm当りの数は両者とも3週齢で最も多く,腸管10cm^2当りの数は結腸では2週齢,直腸では3週齢で最大になる様である。