Journal of East Asian studies

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Journal of East Asian studies Volume 17
published_at 2019-03

Comparison of causative and resultant compound verbs in Japanese and Vietnamese

日本語とベトナム語の手段結果複合動詞の対照研究
Do Thi Xuan Thu
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1.63 MB
D300017000001.pdf
Descriptions
日本語の手段結果複合動詞は構成素が他動性に関しては同一のものしか組み合わされない「他動性調和の法則」があるが、ベトナム語では他動詞と自動詞の組み合わせが許される。その原因は、日本語は複数の述語を1つの動詞に合成することが出来るのに対して、ベトナム語は複数の述語を複数の位置に代入することが出来るからである。更に、日本語の手段結果複合動詞は語彙レベルで、働きかけを表す前項動詞と働きかけと同時に状態/位置変化の結果を含意する後項動詞の使役動詞と結合し、形成される。一方、ベトナム語の手段結果複合動詞は統語レベルで、連結動詞句で、働きかけのみを表す前項動詞の他動詞と状態/位置変化の結果を表す自動詞の結合から形成される。従って、この観点から、日本語の手段結果複合動詞とベトナム語の手段結果複合動詞における他動性調和の不一致と主語一致の不一致などに対し、合理的な説明を与えることが出来る。
Creator Keywords
手段結果複合動詞
働きかけ動詞
使役動詞
他動性調和