学習指導要領の改訂によって,情報教育の充実が益々求められるようになっている.多くの学校でパソコンやタブレットが導入され,学校現場ではICTを活用し,生徒の学習活動や教員の校務分掌などの改善が行われている.学校現場の課題として,「学習に遅れが生じる生徒に対しての支援が不十分」,「授業後(家庭学習)において,わからない問題の確認が難しい」ことが考えられ,これらの課題を解決するためにMoodleなどの学習支援システムの利用が重要である.また,数学分野の充実を図るためにMoodleのプラグインであるSTACKとWIRISの利用も必要となってくる.本論文では,MoodleおよびSTACK,WIRISの機能について述べた後,STACKとWIRISのそれぞれの有効性について比較を行い,Moodleを用いた授業のシラバスを提案する.また,中学校2年生の数学教育についてMoodleおよびSTACK,WIRISを利用した授業の指導案を提案し,その有効性について考察する.