Journal of East Asian studies Volume 21
published_at 2023-03-01
人口減少社会の到来により,特に地方において,適正規模での学校運営が難しい過小規模や極小規模の学校が増加傾向にある.このような小規模校では,きめ細やかな指導等が行える一方で,人間関係が固定化しがちであったり,多様な意見や考え方に触れることが少なくなったり等,教育上の課題を抱えている.その解決策の1つとして,複数校の児童生徒が1つの学校に集まって合同授業が実施されているが,時間的・金銭的な問題などから実施回数が制限されるケースが多い.この合同授業を補う形で,日進月歩の勢いで進歩しているICT技術を活用した遠隔合同授業の取組みが期待され,教育実践が進められてきている.そこで本研究では,小規模校・少人数学級における遠隔合同授業を対象にして,学習者の学習活動と教員の教授活動を支援するための遠隔合同授業支援環境を研究開発する.具体的には,学校のネットワークの問題や,対面遠隔の学習者を見とりながら遠隔合同授業を進める教員の負荷を踏まえて,ビデオコミュニケーション機能や遠隔合同授業をシームレスに支援する授業支援機能を有した「つながる授業アプリ」をアジャイル型開発手法によって実装した.さらに,「つながる授業アプリ」の操作・機能評価を行って修正事項を整理して,改善を行った事項について報告する.
Creator Keywords
遠隔合同授業
遠隔合同授業支援環境
つながる授業アプリ
人口減少
小規模校