Journal of East Asian studies

The graduate school of east asian studies, Yamaguchi university

PISSN : 1347-9415
NCID : AA11831154

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Journal of East Asian studies Volume 21
published_at 2023-03-01

An empirical study of policy effects in resource-based regions by using PSM-DID : A case study of shanxi province of China

PSM-DIDを用いた資源型地域における政策効果の実証的研究 : 中国山西省を事例として
Tong Zhihui
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東アジア研究_第21号-001.pdf
中国では、経済成長に伴って、エネルギー消費も大幅に増加してきた。資源型地域はエネルギーの主要供給地として、中国の工業の支えといっても過言ではないと考えられる。しかし、資源開発により、資源枯渇や産業構造の偏りや経済不況などの問題が出ている。2013年に公表した「全国資源型都市持続可能発展計画(2013-2020年)」では、経済、民生、エネルギー及び環境において、それぞれの支援政策を打ち出した。経済面では、産業構造の多様性、産業高度化、産業クラスター化を通じて、経済成長と産業構造転換を求めた。
本研究では、この支援政策の経済面に着目して、山西省を研究事例として取り上げ、政策効果を実証的に分析した。具体的に、2つの仮説を設定した。第一は、支援政策が経済成長を促進できることである。第二は、支援政策が産業高度化を促進できることである。PSM-DIDという研究手法を用い、山西省の資源型都市と全国の非資源都市に共変量を加えて、マッチングした。そして、マッチング後のデータで、政策効果と共変量の影響効果を検証した。その結果、支援政策は山西省の経済成長を促進できることを証明した。また、産業高度化にも正の効果が出ている。さらに、工業化と環境汚染はトレードオフの関係があることにより、重工業に比べて、環境にやさしい第三次産業を発展させることがより良い効果を生むことが示唆された。もう一つは、政府財政支出が正の効果で、さらに、非資源型都市と資源型都市の差が縮小するのは重要なことから、政府の役割を無視できないことがわかった。