感動詞とは、間投詞とも呼ぼれ、そもそも自立語で活用がなく、文の独立語となることができる。そして、概念内容をもたず、感嘆などの感情が非分析的に表出されたものであると考えられている。しかしながら、若年層の言葉を観察すると、感動詞は、感情を表す行動状態・応答行動状態を示す名詞のような振る舞いをする場合がある。もし、それが事実であるならば、通時的には名詞という分析的な品詞へと移行しつつあるということになる。本稿では、若年層の日本語母語話者を対象とした調査の自然談話のデータとアンケートの結果を利用することによって、統語的な観点から感動詞の品詞転成について明らかにする。