収束円周上におけるTaylor級数の収束発散については三通りの場合があるが,ここである特殊な函数例について考察してみることにする。正則函数f(z)のTaylor級数をΣa_nz^nとし,収束半径を1とする。<lim>___<n→∞>a_n=0のとき<lim>___<γ→1>(Σ|a_n|γ^n)/(Σγ^n)=<lim>___<n→∞>(|a_n|)/1(Appellの比較定理)=0であるから<lim>___<γ→1>(1-γ)Σa_nγ^u=0 (1/(1-γ))=Σγ^n)。故にΣa_nz^nが収束円周上(|z|=1)に特異点を持てば<lim>___<n→∞>a_n≠0従ってこの場合,収束円周上のすべての点で発散する。(I)ここで<lim>___<n→∞>a_n=0であっても収束円周上のすべての点で発散する級数の一例を考える。g_m(z)=(1-z^m)/(1-z)とする|g_m(e^<iφ>)=|(e^<-m/2φi>-e^<m/2φi>)/(e^<-1/2φi>-e^<1/2φi>)|=|(sin(mφ)/2)/sinφ/2)| (φ≠0)よって-(II)/m<φ<(II)/mで