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Bulletin of the Faculty of Education, Yamaguchi University Volume 72 pp. 227 - 235
published_at 2023-01-31
近年の計算機の性能向上やフレームワークの発展により、深層学習が手軽に行えるようになってきた。従来、計算コストの問題や数値化するのが難しかった事象でも、高い精度で回帰や分類などが行えるようになってきている。本稿では、筋電位に注目し手の動作の識別について、深層学習で分類する。実験初期段階では手動で分類していたが、現段階では精度に問題はあるが、リアルタイムで分類することも可能となった。データ取得方法として、ワンボードマイコンの一種であるArduino Unoと簡易筋電センサーのMyo Ware筋電センサーを用いる。 このように、生体信号の一つである筋電位を用いて動作する義手を筋電義手と言い、多方面に渡る応用が期待される分野の一つである。また、筋電位を詳しく理解することによって心拍、脳波、脈拍などの他の信号の理解の助けになると考えられる。
Creators : Ito Masataka | Kitamoto Takuya Publishers : Faculty of Education, Yamaguchi University Updated At : 2023-02-07 16:33:38
Bulletin of the Faculty of Education, Yamaguchi University Volume 72 pp. 107 - 116
published_at 2023-01-31
理論仮説を立て、実践して検証するという手法を取らず、実践の結果から省察することを中心とした本研究では、中学校社会科歴史的分野に掲げられている「現在とのつながり」に着目し、この文言の意味するところと学習展開の在り方を「当事者」「観察者」「評価者」の三視点を足掛かりにすることによって明らかにしようとした。その結果「現在とのつながり」には「存在としての現在」「問題としての現在」「ローカルな現在」「グローバルな現在」など様々な「つながり」の在り方があること、そしてそれぞれの「つながり」を基に学習展開を指導するには、上記三視点のうち「当事者」視点を基底に据え、発問や資料で「観察者」「評価者」の各視点へと展開してゆくことの有効性が浮上した。また、ここからさらなる実践を行った結果「当事者」視点の基底的重要性がより明らかになった。
Creators : Yoshikawa Yukio | Suemura Kazuya Publishers : Faculty of Education, Yamaguchi University Updated At : 2023-01-27 15:06:59
Journal of higher education Volume 20
published_at 2023-03
Publishers : 山口大学教育・学生支援機構 Updated At : 2023-06-23 13:22:05
Journal of higher education Volume 20 pp. 30 - 43
published_at 2023-03
近年,初等中等教育(特に高等学校教育)において急激かつ大規模にSTEAM教育の導入・普及が制度的にはかられている。高等教育におけるSTEAM教育の導入も揺籃期ではあるが,喫緊の課題となっている。他方で,STEAM教育の導入にあたっては「何を・何のために・どうやって」教育するのかをめぐって(特に「A」の位置づけをめぐって)混乱が生じている。このような状況下で,改めて「STEAM」の概念を問い直し,既存のSTEMに最後に加わったA が他の4 つと同格・同次元の存在ではなく,他の4つに目的を付与する存在であることを明らかにするとともに,高等教育でSTEAM教育を普及させるための方途を探る。方向性としては, カリキュラムの構成原理として、従来のdiscipline basedにproblem basedないしproblem orientedの要素を付加するとともに,最終目標をコンピテンシーの獲得に置くことが考えられる。
Creators : Kawasaki Masaru Publishers : 山口大学教育・学生支援機構 Updated At : 2023-06-23 14:53:47
Journal of higher education Volume 20 pp. 20 - 29
published_at 2023-03
本研究では,在日留学生を対象に「目上の人との接し方」および「外国人に不慣れな日本人との接し方」に焦点を当てたソーシャルスキル学習を試み,その効果を検証した。その結果,ロールプレイを用いた練習により,行動レパートリーの拡充と日本人との交流意欲の高まりがみられた。スキル学習から1ヶ月後のフォローアップ調査では,学習したスキルの現実場面での実践や文化学習への動機づけの向上が確認できた。異文化適応支援としてのソーシャルスキル学習の効果が示唆された。
Creators : Nakano Sachiko | Tanaka Tomoko Publishers : 山口大学教育・学生支援機構 Updated At : 2023-06-23 14:15:56
Journal of higher education Volume 20 pp. 83 - 91
published_at 2023-03
2021 年5月、就職相談を「就職相談・キャリア相談」へと変更した。コロナ禍で疲弊する学生たちの学生生活を含めたキャリア支援を明確にするためである。学生の相談ニーズは様々である。きっかけはエントリーシート添削であっても、主訴は生活苦であったり、学業への意欲喪失であったりである。必ずしも就職だけではない多様な状況への対応が必要とされ、その体制を整備してきた。就職支援室の相談は、就職活動の方法を教えるだけではなく、悩みに寄り添うだけでもない。ライフキャリアの観点からその両方に取り組む。適切にアドバイスをしながら、未来への一歩をアシストすることが求められる。
Creators : Hirao Motohiko Publishers : 山口大学教育・学生支援機構 Updated At : 2023-06-29 14:13:29
Journal of higher education Volume 20 pp. 11 - 19
published_at 2023-03
障害等のある学生への情報保障として音声認識技術の活用が進んでいる。音声認識技術を有効活用するためには誤変換の対応が重要となる。同時に授業等の情報は音声のみではないことから、他の資料などの情報を的確に組み合わせることで授業情報の理解度は向上するはずである。 本稿では、情報の提示の仕方と理解度の相関関係を確認するためにアンケート形式の検証を実施した。アンケート調査結果と音声認識結果とを組み合わせて分析を行ったところ、情報量と理解度は比例する傾向にはあるものの絶対ではなく、正確な情報を適切な方法で提示する必要性が明らかとなった。加えて、有効な情報提示は、誤認識を補正するためにも有効であると指摘できる。
Creators : Okada Nahoko | Morioka Ryuji | Suto Kunihiko Publishers : 山口大学教育・学生支援機構 Updated At : 2023-06-23 13:35:51
Journal of higher education Volume 20 pp. 58 - 65
published_at 2023-03
入学時にメンタルヘルス不調を認めた新入生の半年後の精神健康状態を調査したところ、悪化16%、不変36%、改善48%であった。改善の乏しい学生は対人不安や強迫傾向が残存しやすい傾向があり、相談への抵抗感や新生活への不適応を反映している可能性がある。また、大学生活や日常生活のストレスは、精神健康状態の悪化と関連している可能性があると考えられた。対人不安を抱えた学生をどう相談に繋げるかが今後の課題である。
Creators : Higuchi Naoko | Kataoka Maho | Morifuku Orie | Fujikatsu Ayaka | Kobayashi Kumi | Uemoto Masami | Nakahara Atsuko | Umemoto Tomoko | Hatano Hiromi | Sumida Tomoko | Yamamoto Naoki | Okuya Shigeru Publishers : 山口大学教育・学生支援機構 Updated At : 2023-06-23 15:21:22
Journal of higher education Volume 20 pp. 54 - 57
published_at 2023-03
毎年,工学部新入生に入学前に数学学力テスト(数学プレースメントテスト)を行い,学力・理解度に応じてクラス分けを行っている。直近12年間の工学部新入生学力テストの結果をまとめた。毎年約600人の工学部全新入生を数学学力テスト結果から成績上位と下位の二つに分ける。学力下位約25%の学生は入学後週2回の数学授業を受講し学力を高める事になる。平均点は60-80点,3年周期で推移した。学生の得点は概ね7割以上であるが得点分布幅が大きい。また得点が6割以下の学生が約25%であり12年間で変化はなかったことから,クラス分けは概ね妥当であると思われる。令和3年度大学共通テストから入試問題傾向が変更になった。入試問題傾向と数学学力テストの関連について検討してみた。数学学力テストの結果は令和3年度以前と以降の成績とでは有意差は無かった。
Creators : Kinoshita Makoto | Fujiwara Isamu | Yanagihara Hiroshi | Yanagishita Masahiro Publishers : 山口大学教育・学生支援機構 Updated At : 2023-06-23 15:17:05
Journal of higher education Volume 20 pp. 66 - 68
published_at 2023-03
大学は教育研究機関であり化学物質を使う機会も多い。教育・研究活動を安全に実施するためには,化学物質に関する安全管理やその能力を付与する安全教育は重要である。2022年に公布された化学物質規制に関する法改正では,比較的少数の個別的化学物質の詳細な法規制遵守を重視する規制から,「リスクアセスメント」を基軸とする多数の化学物質の「自律的管理」重視の規制への移行が示された。この改正の内容に鑑み,現状の本学の化学物質体制では不十分と考えられる点は新たに見直す必要がある。改正法の中での特徴の一つに安全教育の徹底が求められている。これまで本学でも安全教育は各部局や各部署,研究室単位では随時行われていたが,令和4 年度は,新たに全学規模の講習会として,化学物質関連の法改正の説明,実際の化学物質管理,本学での化学物質管理支援システムの使用説明,に加えて外部の山口県警から化学物質を爆発物,を開催した。今回,実施した安全講習会のテスト理解度の結果と今後の化学物質管理体制及び安全教育についての方針をまとめてみた。
Creators : Fujiwara Isamu | 森本 宏志 | Kondo Kei Publishers : 山口大学教育・学生支援機構 Updated At : 2023-06-23 15:42:50
Journal of higher education Volume 20 pp. 69 - 72
published_at 2023-03
共通教育で開講している「環境と人間」の授業で「山口大学生(以下,学生と略)の環境マネジメント活動をどう活性化したら良いか」課題を出し,経済学部一年生からの回答をまとめてみた。学生は著者の「環境と人間」の授業の中で初めて山口大学(以下大学と略)の環境マネジメント活動,即ち環境負荷削減対応の取り組みに大変驚いている。同様に山口大学生活協同組合(以下,生協と略)の取り組みへも関心を持っている。学生は,大学の環境マネジメント活動を知る機会がないと感じており,環境関連の授業を座学だけではなく実習も要望している。大学は環境マネジメント対策部会が中心になって環境配慮活動を行っており,学生の参画は無い。ここでは学生視線からの環境配慮活性化策及び大学や生協への環境活動への要望についてまとめてみた。学生は部活,サークル,ボランティア活動を主体に環境活動を活性化できると考えている。
Creators : Fujiwara Isamu | Torigoe Kaoru Publishers : 山口大学教育・学生支援機構 Updated At : 2023-06-29 13:45:07
Memoirs of the faculty of engineering, Yamaguchi university Volume 73 Issue 2 pp. 17 - 28
published_at 2023-03
Taxonomic classification of whole eukaryotes using conserved proteins or nucleotide sequences that are used as criteria looks convenient and easy. However, these methods may not be reliable to long evolutionary history if their function is developed or degenerated in their life history. The sequence-based classification methods depending on the functional conservation may cause unknown bias. In this study, we propose novel classification using intron positions in a gene, which are not related to function. Intron positions of highly conserved ribosomal protein RPS13 gene were selected as novel criteria for the classification of whole eukaryotes from lower unicellular amoeba, algae, and flagellates to plants and animals. RPS13 gene encodes 151 amino acids and possesses 453 bp exon sequence in many eukaryotic organisms. The intron positions are determined based on their coding exon sequences, in which all the introns are designated by the positions from the first nucleotide of the start codon and the position numbers are attached with ‘i’ for intron indication. For example, human RPS13 gene contains introns at the positions of 24i, 73i, 152i, 322i, and 423i sites on the coding sequence. Interestingly, all the Deuterostomia animals including starfish, leech, and octopus showed the same intron positions to human. Similarly, all the land plants showed 24i, 97i, 236i, and 423i positions. In lower unicellular eukaryotes, which showed nonintron or variety of positions, only amoeba Lenisia limosa has the intron position of 152i site and Chlorophyta Pedinophyceae sp. has single 97i position, suggesting that they may be the ancestral organisms of animals and plants, respectively. As a conclusion, intron positions of RPS13 gene can be used as a guide for the taxonomic classification of eukaryotic organisms
Creators : Ebe Satoshi | Kunishige Haruna | Chajima Kengo | Nakamura Hitomi | Nakamura Yuki | Hayashi Chise | Hirakawa Haruka | Yamaji Keisuke | Hoshida Hisashi | 赤田 倫治 Publishers : 山口大学工学部 Updated At : 2023-03-20 16:56:19
Memoirs of the faculty of engineering, Yamaguchi university Volume 73 Issue 2 pp. 10 - 16
published_at 2023-03
This is the final part of the series of a case study on translation of a dubbed film from Japanese into English on a Cognitive Linguistics perspective. Focusing on Venuti' s (1995, 2013) domestication and foreignization in translation, Sadamitsu (2020) analyzed the gaps in language / culture and in time between the source and the target text of translation, and demonstrated that domesticated samples were found far more than foreignized ones in order to fill the gaps far more in language / culture than in time. Sadamitsu (2022) went on to conduct more precise analyses on how the translators have dealt with the gabs between the two languages by closely looking at their domesticating strategies for English readers/audience of the film. Specifically, their coping strategies of adding / deleting information of the source text were discussed there. And this paper will examine that of changing information of the source text, which was left untouched in the former papers, to conclude the research series. It will be also discussed here that translation activities are conducted under a powerful and invisible pressure which forces the translators to domesticate the contents more acceptable in the translated culture and society, apparently without noticing it.
Creators : Sadamitsu Miyagi Publishers : 山口大学工学部 Updated At : 2023-03-20 12:50:09
Journal of higher education Volume 20 pp. 1 - 10
published_at 2023-03
DXは様々な分野に広がり,その人材育成が大学教育に求められている。DX人材とIT 人材との違いを明確にすることを目的とし,DX の理解ポイントを示した。ここで強調したのは,DX人材が特に身に着けるべきなのはデジタルの知識ではなく社会人基礎力ということである。企業におけるDX事業例を調査し,その調査結果の分類より,DX人材育成教育における事例分析用の教材としてDX推進の段階を提案した。また目的達成のイメージであるDX像を描く方法とその作成のための教材シートを提案した。
Creators : Tsuji Tamon | Matsuno Hiroshi Publishers : 山口大学教育・学生支援機構 Updated At : 2023-06-23 13:33:57
Journal of higher education Volume 20 pp. 73 - 82
published_at 2023-03
山口大学は2022(令和4)年度より,STEAM教育の導入を本格的に開始した。この動きの中で,共通教育において重要な役割を担うことになったのが「山口と世界」のSTEAM 科目化である。本稿においては,従来からの「山口と世界」の課題とそれへの対応を振り返るとともに,具体的にどのように「山口と世界」のSTEAM科目化を果たしたか実践例を報告する。また,実践例に則して,新たに生じた課題とそれへの対応を報告し,今後のSTEAM教育(ならびにアクティブ・ラーニング)の改善方策を考察する。
Creators : Kawasaki Masaru Publishers : 山口大学教育・学生支援機構 Updated At : 2023-06-29 13:56:20
Journal of higher education Volume 20 pp. 44 - 53
published_at 2023-03
コロナ禍で入試広報に大きな変化があった。本稿では入学時調査をもとにコロナ禍前とコロナ禍での進路選択の状況や進路選択におけるコロナの影響と入試広報への接触状況を明らかにする。進路決定時期に志願者が進路選択に迷った時には,大学から発した情報や身近な人からの情報が非常に重要である。入試広報は,大学から発信する情報をいかにして周知するかが課題である。
Creators : Takemoto Marie | Hayashi Hiroko Publishers : 山口大学教育・学生支援機構 Updated At : 2023-06-23 15:05:57
Journal of East Asian studies Volume 21 pp. 125 - 151
published_at 2023-03-01
人口減少社会の到来により,特に地方において,適正規模での学校運営が難しい過小規模や極小規模の学校が増加傾向にある.このような小規模校では,きめ細やかな指導等が行える一方で,人間関係が固定化しがちであったり,多様な意見や考え方に触れることが少なくなったり等,教育上の課題を抱えている.その解決策の1つとして,複数校の児童生徒が1つの学校に集まって合同授業が実施されているが,時間的・金銭的な問題などから実施回数が制限されるケースが多い.この合同授業を補う形で,日進月歩の勢いで進歩しているICT技術を活用した遠隔合同授業の取組みが期待され,教育実践が進められてきている.そこで本研究では,小規模校・少人数学級における遠隔合同授業を対象にして,学習者の学習活動と教員の教授活動を支援するための遠隔合同授業支援環境を研究開発する.具体的には,学校のネットワークの問題や,対面遠隔の学習者を見とりながら遠隔合同授業を進める教員の負荷を踏まえて,ビデオコミュニケーション機能や遠隔合同授業をシームレスに支援する授業支援機能を有した「つながる授業アプリ」をアジャイル型開発手法によって実装した.さらに,「つながる授業アプリ」の操作・機能評価を行って修正事項を整理して,改善を行った事項について報告する.
Creators : Yokoyama Makoto | Takaoka Ryo | Nakahara Akihiro | Yoshinaga Ryota Publishers : The graduate school of east asian studies, Yamaguchi university Updated At : 2023-05-12 17:02:18
山口国文 Volume 46 pp. 50 - 48
published_at 2023-03-01
Creators : Tokunaga Mitsuhiro Publishers : 山口大学人文学部国語国文学会 Updated At : 2024-05-01 13:25:07
山口国文 Volume 46 pp. 1 - 11
published_at 2023-03-01
Creators : Teramoto Asahi Publishers : 山口大学人文学部国語国文学会 Updated At : 2024-05-01 08:24:16
山口国文 Volume 46 pp. 46 - 38
published_at 2023-03-01
Creators : Sugimura Tomomi Publishers : 山口大学人文学部国語国文学会 Updated At : 2024-05-01 13:39:45
Journal of East Asian studies Volume 21 pp. 169 - 179
published_at 2023-03-01
Publishers : The graduate school of east asian studies, Yamaguchi university Updated At : 2023-05-15 11:06:03
Journal of East Asian studies Volume 21 pp. 1 - 21
published_at 2023-03-01
中国では、経済成長に伴って、エネルギー消費も大幅に増加してきた。資源型地域はエネルギーの主要供給地として、中国の工業の支えといっても過言ではないと考えられる。しかし、資源開発により、資源枯渇や産業構造の偏りや経済不況などの問題が出ている。2013年に公表した「全国資源型都市持続可能発展計画(2013-2020年)」では、経済、民生、エネルギー及び環境において、それぞれの支援政策を打ち出した。経済面では、産業構造の多様性、産業高度化、産業クラスター化を通じて、経済成長と産業構造転換を求めた。 本研究では、この支援政策の経済面に着目して、山西省を研究事例として取り上げ、政策効果を実証的に分析した。具体的に、2つの仮説を設定した。第一は、支援政策が経済成長を促進できることである。第二は、支援政策が産業高度化を促進できることである。PSM-DIDという研究手法を用い、山西省の資源型都市と全国の非資源都市に共変量を加えて、マッチングした。そして、マッチング後のデータで、政策効果と共変量の影響効果を検証した。その結果、支援政策は山西省の経済成長を促進できることを証明した。また、産業高度化にも正の効果が出ている。さらに、工業化と環境汚染はトレードオフの関係があることにより、重工業に比べて、環境にやさしい第三次産業を発展させることがより良い効果を生むことが示唆された。もう一つは、政府財政支出が正の効果で、さらに、非資源型都市と資源型都市の差が縮小するのは重要なことから、政府の役割を無視できないことがわかった。
Creators : Tong Zhihui Publishers : The graduate school of east asian studies, Yamaguchi university Updated At : 2023-05-11 13:42:51
Journal of East Asian studies Volume 21 pp. 75 - 108
published_at 2023-03-01
Structural transformation matters for economic growth and economic development of one country. Industrialization plays a crucial role as its engine. However, it is fact that some countries succeeded in it while others did not. When we compare the ratio of manufacturing value-added to GDP( MVA/GDP) between the successful and failed or stagnant countries, variations of those trajectories are observed. Even among the latter countries, their patters are not uniform. This paper is very keen to the pattern of failures and stagnation of industrialization such as India, Ghana, and Egypt, in which the ratio of MVA/GDP went down, followed by economic, social and political crisis and long stagnation was resulted from in the subsequent periods. It is hypothesized that that pattern has a close relationship with ambitious industrialization vision embarked on by the state leaders and policy makers in a manner which did not meet the reality of the manufacturing sector. Against that hypothesis, to what extent can the existing literatures give us persuasive interpretation? To examine it, this paper will review those one arguing the causes and mechanism of failed and stagnant industrialization and finally reach an argument of the industrialization vision as a possible candidate.
Creators : Amatsu Kuniaki Publishers : The graduate school of east asian studies, Yamaguchi university Updated At : 2023-05-12 15:07:36
Journal of East Asian studies Volume 21 pp. 51 - 74
published_at 2023-03-01
日本語のスピーチレベルシフトについての研究は盛んに行われてきたといえるが、それらに用いられたデータは友人か初対面かのような親・疎関係の会話や教室における教師と学生の会話、あるいは、前もってセリフが書かれた脚本のものなど、特定の条件を設定した会話からのものが多い。また、接触場面の場合には、取り上げられた対象は留学生に止まり、技能実習生に関するものは管見の及ぶ限り見当たらない。そこで、本稿は技能実習生を対象とし、実習実施機関で生じた自然会話に注目した。具体的には、指示が多く、かつ危険性を伴う鉄骨工場をフィールドとし、技能実習生に向けられた日本人同僚の発話に注目した。 その結果、1)朝礼、会議、送別会は丁寧体を基調としているのに対し、作業現場の発話場面は普通体を基調としている。2)先行研究ではまだ言及されていないが、本研究では、丁寧体基調場面におけるダウンシフトとして、「強い口ぶりで、念を押す時」、「職業規則を明示する時」、普通体基調場面におけるアップシフトとして、「実例を挙げる時」、「相手に同意・共感を示す時」、「1つの作業が終了時の合図」、「説明を諦める時」にもスピーチレベルシフトが観察された。3)機能は、構造標識、談話標識、待遇標識と心的距離の伸縮の4つに分類できる。さらに、4)スピーチレベルシフトには一回性のものと連続性のものがあり、場面によって現れ方が異なっていることが判明した。
Creators : Zhang Xuepan Publishers : The graduate school of east asian studies, Yamaguchi university Updated At : 2023-05-12 14:27:06
Journal of East Asian studies Volume 21 pp. 153 - 168
published_at 2023-03-01
1907年のイギリスのスタインをはじめ、列強各国の探検隊が次々と敦煌を訪れた。敦煌文物の発見・流出に伴い、「敦煌学」「西域熱」が誕生し、学界の関心を集めてきた。仏教出身の武田泰淳も長い間にわたってスタインの著作(Ruins of Desert Cathay、Serindiaなど)を含む敦煌資料を耽読し、その分野に進出してみた。本論は武田と敦煌との関係を切口として、日本近代文学館に所蔵されている「武田泰淳コレクション」の中の未発表資料を参考にして、武田文学における唯一の敦煌題材小説「流沙」の典拠資料を整理し武田の英語力を確認した上で、典拠と小説との比較を行い、「節ごと」、「人物ごと」、「全体」という三つの方面から武田泰淳の言う「換骨奪胎」の方法(典拠の利用法)を分析した。
Creators : Sun Sen Publishers : The graduate school of east asian studies, Yamaguchi university Updated At : 2023-05-15 11:54:01