山口医学

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山口医学 Volume 6 Issue 2
published_at 1957-06

Tuberculosis of the Buccal Mucous Membrane Report of a Case

頬部口腔粘膜結核症の一例
Sato Koji
Descriptions
頬部口腔粘膜潰瘍形成性結核症の一例について検討し次のような結論を得た。 ①本症例は恐らく□歯による口腔粘膜損傷部に、自家結核菌汚染喀痰により感染を起こし肉芽腫性乃至は潰瘍性結核巣を形成したものであろう。 ②報告者により口腔結核の出現率に大きな差のあることは病変の多様性と特異的所見に欠ける為めの診断困難性に由来するものと考えられる。 ③本症の診断確立には試験的切除標本の組織学的検索並に組織内菌検索が必要欠くべからざる方法である。 ④病巣部の組織学的並に、織内細菌検索の普辺化は本症の出現率を高めることが予想される。