The meaning of “Kamitsukuyôni”
Bulletin of the Faculty of Education, Yamaguchi University Volume 73
Page 169-174
published_at 2024-01-31
Title
「嚙みつくように」の意味
The meaning of “Kamitsukuyôni”
Abstract
芥川龍之介作の「羅生門」の中に、下人の老婆に対する発言に関して、「嚙みつくように」という表現が用いられているところがある。現代語の「嚙みつくように」は、他に対して攻撃的な様子を表す表現として用いられることが一般的かと思われるが、近代の「嚙みつくように」は、現代語とは異なる意味を表していたと考えられる。本稿では、近代の「嚙みつくように」の用例をもとに、かつては、「相手としっかりつながるようにする様子」を表す喩えとして用いられていたのではないかということを述べるものである。あわせて、比較的最近においても、近代と同様な意味で「嚙みつく」という比喩が用いられた例があることについても述べる。
Source Identifiers
[PISSN] 2433-3670
[NCID] AA12810513
Languages
jpn
Resource Type
departmental bulletin paper
Publishers
Faculty of Education, Yamaguchi University
Date Issued
2024-01-31
File Version
Version of Record
Access Rights
open access