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アブラムシによるサクラの中?について

Bulletin of the Faculty of Agriculture, Yamaguchi University Volume 7 Page 293-294
published_at 1956
Title
Notes on the Galls of Cherry Aphids
アブラムシによるサクラの中?について
Creators Moritsu Magoshiro
Source Identifiers
Creator Keywords
アブラムシ サクラ 虫? モモコブアブラムシ ササキフシアブラムシ タイワンリクラアブラムシ サクラフブラムシ
我が国でサクラに寄生するアブラムシの種名及びその分類学的な知見については既に”むし”誌上で発表した。即ち,次の4種が知られている。Myzus momonis MATSUMURA モモコブアブラムシ M.sasakii MATSUMURA ササキフシアブラムシ M.mushaensis TAKAHASHI タイワンリクラアブラムシ M.sakurae MATSUMURA サクラフブラムシ 4種ともにその形態及び習性に近似しているが,殊にモモコブアブラムシとササキフシアブラムシのそれははなはだしいようである。4種はともにサクラの葉に寄生するもので,寄生された薬はいわゆる虫?を形成する。これらの虫?を種類別にわけると次のようである。 モモコブアブラムシによる虫?(Fig.1,2): 多くのものはその形.袋状で葉の裏面が上方に陥入してできるもので葉録に多く形成される。大きさは長さ20mm,巾8mm位のものが多い。色彩は青白色から黄緑色の変化がみられるが古くなるにつれて紅色を呈するようである。なお本種は時に巻縮状の虫?を形成することがある。即ち,両側の葉録が裏面に筒状に巻縮する。これは葉の局部にもみられるが幼葉の場合では葉の全長が巻縮する場合が多い。色彩は真紅色を呈することがあり美麗である。本種による虫?は樹の下部の葉に多いようで,また地面近くの徒長枝にもよく形成される。ササキフシアブラムシによる虫?: 形,袋状であって,色彩,大きさともに前種のものによく似るが,虫?の形成される位置は葉の中央部にもみられるようで,また樹の比較的上部の集に形成される。 タイワンサクラアブラムシによる虫?(Fig.3): 巻縮状で集の全長の両側が裏面に巻縮する。まれに裏面から表面に巻縮する場合もある。おもに幼葉に多くみられ,色彩は青緑色でわずかに紅色を呈する。樹の下部の葉,あるいは地面近くから出る徒長枝に多く形成される。 サクラフブラムシによる虫?(Fig.4): 巻縮状で,形,色彩ともに前種のものと近似するが,少し古いものは褐色である。本種はしばしば大発生がみられ,大樹の多数の新梢の葉がすべて巻縮総する場合がある。前肢と混棲することがあるが此の場合本種が優勢である。
Subjects
農学 ( Other)
Languages eng
Resource Type departmental bulletin paper
Publishers 山口大学農学部
Date Issued 1956
File Version Not Applicable (or Unknown)
Access Rights metadata only access
Relations
[ISSN]0513-1715
[NCID]AN00244250
Schools 農学部