本論は、「造形遊び論I(同副題)」(『研究論叢-芸術・体育・教育・心理 第43巻・第3部』山口大学教育学部、1994年発行予定)の続篇である。ただし、「造形遊び論」はもともと1篇の論文として構想されたものであり、執筆後に投稿規定上の理由から、論文をI・IIと2篇に便宜的に分けざるをえなかった。だが、I・IIの間の一貫性ある論の展開を重視し、あえて両篇を1篇の論文として扱うことにした。前篇Iでは、最初の章Iと次章IIの1.までを収載し、続篇である本論には、続く2.・3.と終章IIIを収載した。本論では前篇Iの章・節等を参照箇所として何度か示したが、その場合は前篇Iを参照願いたい。註・表の数字も、前篇Iに続く通し番号とした。
学習活動と遊び(a.学習活動と遊びの相違、b. 活動の両義的性、c.統合の観点、d.統合形態を導く教育観)
造形遊びの6つの学習目標((1)感情・心理面、(2)関心・意欲・態度面、(3)自己教育的側面(発想・構想面を含む)、(4)技能・表現面、(5)知識・理解面、(6)人間形成的側面)
造形遊びの授業実践に関する3種の基本原則((1)個別指導の徹底、(2)「待ち」の授業、(3)ロング・スパンの評価活動)
図画工作科教育における造形遊びの4つの位置づけ(a.導入部・準備段階、b.樹木モデル:肥沃な土壌、幹、c.建築物モデル:土台・基礎、骨格的支柱、d.原体験・原風景)