Transcriptional coactivator PGC-1α contributes to decidualization by forming a histone-modifying complex with C/EBPβ and p300
            Title
        
        転写共役因子PGC-1αはC/EBPβ、p300と転写複合体を形成しエピゲノム変化を誘導することで脱落膜化に貢献する
        Transcriptional coactivator PGC-1α contributes to decidualization by forming a histone-modifying complex with C/EBPβ and p300 
        
    
        
            Degree
        
            博士(医学)
        
        
            Dissertation Number
        
        医博甲第1660号
            (2022-09-27)
            
    
                
                    Degree Grantors
                
                    Yamaguchi University
                    
    
                                [kakenhi]15501
                                grid.268397.1
                    
            
            Abstract
        
        転写因子CCAAT/enhancer-bringing protein beta(C/EBPβ)は、IGF-binding protein-1(IGFBP-1)やprolactin(ERL)遺伝子のプロモーターおよびエンハンサー領域において、転写活性マーカーであるHistone-H3 lysine-27 アセチル化(H3K27ac)を誘導するパイオニア因子であり、ヒト子宮内膜間質細胞(ESC)の脱落膜化に貢献することを我々はこれまでに報告している。パイオニア因子の一部はヒストンアセチルトランスフェラーゼ(HAT)活性を有するコファクターと複合体を形成することで機能する。我々は、C/EBPβと共役するHATタンパクとしてp300を同定しているが、それ以外のコファクターについては不明である。Peroxisome proliferator-activated receptor gamma comma coactivator 1-α(PGC-1α)はH3K27acを制御することが知られている転写共役因子である。PGC-1αはESCでも発現しているが、脱落膜化におけるPGC-1αの機能は不明である。そこで、PGC-1αがC/EBPβの転写共役因子として働き、脱落膜化過程においてH3K27ac誘導に関与しているのではないかと考え検討した。脱落膜化を誘導するためにESCをcAMP存在上で培養した。cAMPによるIGFBP-1およびPRLの発現上昇はPGC-1αのノックダウンにより抑制された。また、cAMPはIGFBP-1およびPRLのプロモーターとエンハンサー領域に存在するC/EBPβ結合部位へのPGC-1αとp300のリクルートを増加させた。さらに、PGC-1αをノックダウンするとC/EBPβとp300に結合、およびH3K27acレベルが低下したことから、PGC-1αはこれらの領域でC/EBPβおよびp300とヒストン修飾複合体を形成することでH3K27ac誘導に関与していることが示された。さらにPGC-1αの発現制御機構を調べるために、C/EBPβを上流因子として着目した。PGC-1αのエンハンサー領域へのC/EBPβの結合はcAMPで増加した。また、これらのエンハンサーをゲノム編集により欠失させた細胞ではPGC-1αの発現が減少したことから、C/EBPβは我々が見出したエンハンサー領域に結合することでPGC-1αの発現を上昇させると考えられた。以上より、PGC-1αはC/EBPβの新規エンハンサーへの結合によって発現誘導されること、また、C/EBPβとp300と共にヒストン修飾複合体を形成して、IGFBP-1およびPRLのプロモーターとエンハンサーにエピゲノム変化を引き起こすことで脱落膜化に貢献していることがわかった。
        
    
                
                    Creators
                
                    高木 遥香
                
                
            
    
        
            Languages
        
            jpn
    
    
        
            Resource Type
        
        doctoral thesis
    
    
        
            File Version
        
        Version of Record
    
    
        
            Access Rights
        
        open access
    
    
            Relations
        
            
                [isDerivedFrom]
                
                10.1016/j.jbc.2022.101874
            
    
            Funding Refs
        
            Japan Society for the Promotion of Science
                    [crossref_funder]https://doi.org/10.13039/501100001691
        
            
                Award
            
                The distal upstream region of insulin-like growth factor binding protein-1 enhances its expression in endometrial stromal cells during decidualization
                16K20191
        
    
            Funding Refs
        
            Japan Society for the Promotion of Science
                    [crossref_funder]https://doi.org/10.13039/501100001691
        
            
                Award
            
                Elucidation of the transcriptional network centered on the master gene activated by decidualization of human endometrial stromal cells
                17K11239
        
    
            Funding Refs
        
            Japan Society for the Promotion of Science
                    [crossref_funder]https://doi.org/10.13039/501100001691
        
            
                Award
            
                Mechanisms by which C/EBPb inducues genome-wide H3K27ac during decidualization of human endometrial stromal cells
                18K09230
        
    
            Funding Refs
        
            Japan Society for the Promotion of Science
                    [crossref_funder]https://doi.org/10.13039/501100001691
        
            
                Award
            
                転写因子WT1による子宮内膜間質細胞の脱落膜化と脂質代謝制御機構の解明
                20K09645
        
    
            Funding Refs
        
            Japan Society for the Promotion of Science
                    [crossref_funder]https://doi.org/10.13039/501100001691
        
            
                Award
            
                エピゲノム情報の統合解析による顆粒膜細胞の黄体化に伴う遺伝子発現制御機構の解明
                20K18191
        
    
            Funding Refs
        
            Japan Society for the Promotion of Science
                    [crossref_funder]https://doi.org/10.13039/501100001691
        
            
                Award
            
                オルガノイド法を用いたミニ子宮内膜作成と子宮内膜再生医療の展開
                20H03825
        
    
