口腔領域への転移性腫瘍の臨床的検討

A clinical study of malignant tumors metastatic to the oral region

Creators Mitsuoka Kouji

Creators Mano Takamitsu

Creators Okafuji Masaki

Creators Yoshimura Tatsuo

Creators Horinaga Daiju

Creators Fukuda Teruyo

Creators Ueyama Yoshiya

今回われわれは当科を受診した口腔転移性腫瘍患者の臨床像,治療法,治療成績等について検討を行ったので報告する.対象は1984年4月から2004年3月の間に受診し,口腔転移性腫瘍と診断された6例である.その内訳は男性4例,女性2例であり年齢は50歳から83歳にわたり平均年齢は61.8歳であった.口腔転移巣の発生部位は上顎歯肉3例,下顎歯肉2例,下顎骨1例で,原発部位は肺が3例で最も多く,肝臓が2例,乳腺が1例であった.転移性腫瘍の組織型は小細胞癌2例,肝細胞癌2例,扁平上皮癌1例,腺病1例であった.4例では,原発巣の診断から1～96か月の間に転移巣が診断されており,その他の2例は口腔転移巣が原発巣に先立って発見されていた.口腔転移巣に対する治療は4例で姑息的治療が行われ,残りの2例では治療が行われていなかった.治療を行ったものでは疼痛は軽減し,機能障害は一時的に改善されていた.

本文データは山口大学医学会の許諾に基づきCiNiiから複製したものである()

[ISSN]0513-1731

[NCID]AN00243156

[isVersionOf] [NAID]http://ci.nii.ac.jp/naid/110004758311/