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Nabeyama Shoko

Affiliate Master Yamaguchi University

Long distance care for elderly parents and community welfare

Journal of East Asian studies Volume 5 Page 1-17
published_at 2007-03
Title
別居子による老親ケアと地域福祉力 : 遠距離介護を可能にする地域ケアシステムに関する調査より
Long distance care for elderly parents and community welfare
Creators Nabeyama Shoko
Source Identifiers
近年、新たな家族による介護形態として遠距離介護が着目されている。本稿では、遠距離介護の社会問題化の背景を整理し、「高齢者・地域福祉・子どものワーク・ライフ・バランス」という3つの観点から遠距離介護という現象を捉えることの意義を指摘した。そのうえで、地域における遠距離支援のあり方を検討するため、仕事を持ちながら親と遠く離れて暮らす別居子が老親とどのような関係にあり、何を不安に思い、親の住む地域のサービスや福祉資源をいかに利用しているのか、などを問う質問紙調査を実施した。その結果、日ごろ生活をともにしていないがゆえに子どもが抱える不安の大きさが明らかになる一方で、不安を解消する拠り所としての選択肢は少なく、地域にある福祉資源よりも血縁に頼っているという実態がみえてきた。また、遠距離介護を選択するか否かについてきょうだい関係が影響を与えていることがわかり、遠距離介護の特質ゆえに、遠距離介護支援と地域福祉サービスとの連携が必要不可欠であることを指摘した。以上を踏まえて、これまで別居子による老親支援という視点をとりいれてこなかった地域福祉のあり方を問い直し遠距離介護を支援することは、高齢者にとっては「生活の質(Quality of Life)」の向上につながり、地域福祉にとっては地域の枠を越えた福祉資源の掘り起こしになり、別居子にとっては職業生活の継続による将来にわたる生活保障となることを指摘した。
Subjects
社会科学 ( Other)
Languages jpn
Resource Type journal article
Publishers 山口大学大学院東アジア研究科
Date Issued 2007-03
File Version Not Applicable (or Unknown)
Access Rights metadata only access
Relations
[ISSN]1347-9415
[NCID]AA11831154
Schools 経済学部