Contents Menu

On Classification of Simple Groups.

Bulletin of the Faculty of Education, Yamaguchi University. Natural science Volume 16 Issue 2 Page 1-6
published_at 1967-03
Title
有限単純群の分類問題について
On Classification of Simple Groups.
Creators Nagai Osamu
Source Identifiers
1.有限単純群をすべて数えあげることが今日の有限群論の大問題の一つである。今までに知られている有限単純群は6ヶの例外を除いて無限列をなしてあらわれているが,それらの無限列は大体単純リー環から構成することができている。いいかえると単純群の分類が単純リー環の分類に密接に関係しているのである。この単純リー環から単純群を構成するシュバレーの結果を紹介するのがこの論説の目的である。2.まず,単純群の発見を歴史的にながめよう。可換な有限単純群は素数位数の巡回群だけだから,単純群は非可換な有限単純群を意味することにする。単純群の最初の例は,ガロアが発見したもので,n次の交代群An(n≧5)である。5次以上の交代群が単純群であることは5次以上の方程式が代数的には一般に解けないという事実を裏づけている。次の単純群の発見は,ジョルダンによるもので,所謂,古典群と呼ばれるものである:線型群,シンプレクテック群,直交群,ユニタリー群。これらの古典群は,ディクソンによって整理された。1905単,ディクソンは新らしい型の単純群でG_-型とよばれるものを発見した。当時すでに,マシューの群とよばれる5つの孤立した単純群が知られていた。1955年,シュバレーが単純リー環から単純群を構成するという驚くべき手段を発見して注目をあびた。それらの群は,シュバレーの群とよばれている。そして,それらが古典群の一部と同型であることが判った。実に,G_-型単純群の発見から50単の才月を必要としたのであった。また,鈴木通夫氏が1960単に新らしい単純群を群論的に構成することに成功した。それは,鈴木の群とよばれている。しかし,シュバレー群の研究が進んで,この鈴木の群も含めて,すべての知られている単純群が単群リー環からの変形によって,シュバレー流に構成できることが判った。また,同様な変形から新らしい単純群ができてリーの単純群とよばれている。最近,ヤンコの群という孤立した単純群が,ヤンコによって発見されはしたが,マシューの群とあわせて6ヶの例外になっている。これらが果して例外なのか,実は無限列の一端が頭をあらわしたものなのかも興味ある今後の問題であろう。ここで,古典群とよばれている単純群を説明しておこう。3.古典群・qヶの元からなり四則演算に関して閉じた集合(有限体)をFqで表わす。実は(qは素数の巾である。(イ)線型群Fqの上のn次元ベクトル空間をVとする。Vの線型変換で,その行列式が1であるもの
Subjects
自然科学 ( Other)
Languages jpn
Resource Type departmental bulletin paper
Publishers 山口大学教育学部
Date Issued 1967-03
File Version Not Applicable (or Unknown)
Access Rights metadata only access
Relations
[ISSN]0513-1693
[NCID]AN00243950
Schools 教育学部