A case of over 11 years of survival with several chemotherapies and 3 times bowel reconstructions after non-curative resected gastric cancer due to peritoneal dissemination
山口医学 Volume 55 Issue 2-3
Page 81-85
published_at 2006-06-30
Title
腹膜播種を伴う進行胃癌術後に化学療法および3回の消化管再建術を経て11年以上生存中の一例
A case of over 11 years of survival with several chemotherapies and 3 times bowel reconstructions after non-curative resected gastric cancer due to peritoneal dissemination
Creators
Matoba Katsuhiro
Creators
Toshimitsu Hiroaki
Creators
Ozasa Hiroaki
Creators
Shimizu Ryoichi
Source Identifiers
Creator Keywords
進行胃癌
腹膜播種
化学療法
消化管再建術
腹膜播種を伴う進行胃癌術後に複数の化学療法を逐次施行し,腹膜播種による腸管通過障害に対する3回の消化管再建術を経て11年以上生存中の症例を経験したので報告する.症例は現在67歳の女性.現病歴は1994年6月に肺炎の診断で当院内科に入院し,加療中に受けた精査で胃癌と診断された.同年8月に胃全摘術+膵体尾部・脾合併切除術を施行された.腹膜播種性転移があり,絶対非治癒切除であったが,術後は(1)テガフール+レンチナン,(2)メソトレキセート(MTX)/5FU交代療法,(3)ドセタキセル+5'-DFUR併用療法(関連施設治験),および(4)TS-1の化学療法を逐次施行した.経過中,胆嚢炎の診断で胆嚢摘出術を施行した際には化学療法(1)(2)の効果により,術中に検索し得た範囲内で遺残腫瘍は認めなかった.その後,腹膜播種による挙上空腸狭窄をきたしたため,第1回目の消化管再建術を施行した.化学療法(2)の再開に続いて(3)を開始し,以後2年半にわたり完全社会復帰していた.2004年3月よりイレウス症状を繰り返し,腹膜播種による空腸起始部狭窄の診断にて第2回目の消化管再建術を施行し,(4)の化学療法を開始した.腹膜播種による回腸狭窄のため在宅高カロリー輸液併用で外来通院中であったが腹部膨満著明となり,第3回目の消化管再建術を施行した.現在,食事摂取は可能であり,社会復帰している.断念することなく計3回の消化管再建術を行うことで11年以上の長期にわたって化学療法を継続でき,新規抗癌剤による治療を行い得た貴重な症例と考えられた.
Languages
jpn
Resource Type
journal article
Publishers
山口大学医学会
Date Issued
2006-06-30
Rights
本文データは山口大学医学会の許諾に基づきCiNiiから複製したものである()
File Version
Version of Record
Access Rights
open access
Relations
[ISSN]0513-1731
[NCID]AN00243156
[isVersionOf]
[NAID]http://ci.nii.ac.jp/naid/110004758314/