The humanization of Atemiya in the “Naishi no Kami” chapter of The Tale of the Hollow Tree : Starting with Another world pioneered by “Goryeo”
Journal of East Asian studies Volume 23
Page 1-12
published_at 2025-03-01
Title
『うつほ物語』「内侍のかみ」巻におけるあて宮の人間化 : 「高麗」が切り拓く異世界を発端として
The humanization of Atemiya in the “Naishi no Kami” chapter of The Tale of the Hollow Tree : Starting with Another world pioneered by “Goryeo”
Abstract
『うつほ物語』の女主人公であるあて宮の人物造形は、従来、『竹取物語』のかぐや姫に重ねられる傾向にあった。それゆえ、東宮への入内によってもたらされた彼女の変貌についても、「天人(かぐや姫)」から「東宮妃(未来の母后)」への変貌として捉えられている。あるいはまた、「人形」(非-人間)から「人間」へという解釈も提示されている。しかし、従来指摘されているあて宮の変貌は政治的な論理におけるものであり、すなわち、彼女が父である正頼の構想する政治戦略を実践していくものとしてある。論者は、これは彼女が真の意味で人間的な変貌を遂げたとは言えないと考えている。
本稿では、あて宮の人間化してゆく契機を、「内侍のかみ」巻の言語状況中に見出せることを論じる。具体的には、「高麗」という表現が切り拓く異国(言説上の異世界)において、あて宮が、東宮妃という社会的な身分秩序から解放されること。その際、彼女が一人の女性として仲忠と恋歌を交わし、精神的な恋愛ゲームを楽しむこと。その後、あて宮に恋愛感情が芽生えることで、徐々に夫である東宮に対し、男性としての不満を感じ始め、より人間的な存在として成長していくこと、などについて論じる。
本稿では、あて宮の人間化してゆく契機を、「内侍のかみ」巻の言語状況中に見出せることを論じる。具体的には、「高麗」という表現が切り拓く異国(言説上の異世界)において、あて宮が、東宮妃という社会的な身分秩序から解放されること。その際、彼女が一人の女性として仲忠と恋歌を交わし、精神的な恋愛ゲームを楽しむこと。その後、あて宮に恋愛感情が芽生えることで、徐々に夫である東宮に対し、男性としての不満を感じ始め、より人間的な存在として成長していくこと、などについて論じる。
Creators
Huang Ruiqi
Source Identifiers
[PISSN] 1347-9415
[NCID] AA11831154
Languages
jpn
Resource Type
departmental bulletin paper
Publishers
The graduate school of east asian studies, Yamaguchi university
Date Issued
2025-03-01
File Version
Version of Record
Access Rights
open access