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Nakata Yoshimatsu, a Japanese contract employee of Jack London : uncovered while researching "Kamuro," a community magazine of Okikamuro-jima, Suo Ohshima-machi, Ohshima-gun, Yamaguchi-ken

Bulletin of Yamaguchi Science Research Center Volume 2 Page 17-20
published_at 2022-03-01
山口学研究2-003.pdf
[fulltext] 583 KB
Title
ジャック・ロンドンに雇われていた日本人、中田由松 : 山口県大島郡周防大島町沖家室島の機関誌『かむろ』の調査から
Nakata Yoshimatsu, a Japanese contract employee of Jack London : uncovered while researching "Kamuro," a community magazine of Okikamuro-jima, Suo Ohshima-machi, Ohshima-gun, Yamaguchi-ken
Abstract
本稿は山口大学研究推進体「人と移動研究推進体」、及び、山口大学山口学研究プロジェクト「山口県におけるハワイ移民のビックデータ解析と新規事業の創出」が、英語作家ジャック・ロンドン(Jack London)研究における謎を解明したことの報告である。
ロンドンは以下の3点から日本との関わりが深い作家である。(1)日本についての作品や記事を発表している。(2)日本関連の作品を発表したラフカディオ・ハーン(Lafcadio Hearn, 小泉八雲)に関心を持ち、ロンドンの創作活動にその影響が伺える。(3)多くの日本人労働者を雇っていた。上記(2)はこれまでほとんど研究されていない。また、(3)は研究されてきたが、日本人労働者の中でロンドンと最も深く親交した中田由松については全く解明されていない。
上記2種研究プロジェクトにおいて、論者は山口県大島郡周防大島町沖家室島の機関誌『かむろ』の文学・文化表象について研究を進め、その過程で中田由松についての情報を入手した。この発見はロンドン作品における異文化表象の研究に、新たな知見をもたらすものである。さらに、これまで十分に考察されてこなかった、ロンドン作品の異文化表象における、ロンドンのハーン作品受容の影響を考察する上で、有効な視座となりうる。これらの点において、この発見は今後のロンドン作品研究に新たな展開をもたらすことが期待される。
また、『かむろ』の研究はこれまで(山口大学においては)十分になされてこなかった。さらに、散見するこれまでの『かむろ』研究では、『かむろ』を主に歴史・社会的資料として取り扱ってきた。今回の発見は『かむろ』が文化・文学的資源でもあることを示すものであると同時に、山口大学が山口の歴史・文化的資源に積極的に取り組んでいることを示すものでもある。
Creators Fujiwara Mami
Affiliate Master Yamaguchi University
[kakenhi]15501 grid.268397.1
Source Identifiers
Languages jpn
Resource Type departmental bulletin paper
Publishers 山口大学山口学研究センター
Date Issued 2022-03-01
File Version Version of Record
Access Rights open access
Funding Refs
Yamaguchi University [crossref_funder]https://doi.org/10.13039/100016983
Award 山口県におけるハワイ移民のビッグデータ解析と新規事業の創出 [Crossref Funder] https://doi.org/10.13039/100016983 山口学研究プロジェクト2019年度採択プロジェクト(4)
Funding Refs
Japan Society for the Promotion of Science [crossref_funder]https://doi.org/10.13039/501100001691
Award ラフカディオ・ハーンの分野横断的研究-ハーンの翻訳・創作・教育の相互影響関係 [Crossref Funder] https://doi.org/10.13039/501100001691 20K12996