山口医学

Back to Top

山口医学 Volume 56 Issue 1
published_at 2007-02-28

Utility of laparoscopically assisted surgery of perforated gastro-duodenal ulcers : a comparison between the laparoscopically assisted surgery and a conventional laparotomy.

上部消化管穿孔に対する腹腔鏡補助下手術の有用性 : 開腹手術との比較において
Yagi Takaharu
Katoh Tomoe
Hirata Ken
Sakano Hisashi
Kawano Kazuaki
fulltext
502 KB
B030056000101.pdf
Descriptions
近年,上部消化管穿孔症例(胃潰瘍穿孔,十二指腸潰瘍穿孔)に対する穿孔部閉鎖術として開腹術に比し低侵襲な腹腔鏡下手術が導入されてきている.しかし,腹腔鏡下手術は初心者には手技が困難であり手術時間が延長する.腹腔鏡補助下手術における低侵襲度と手術困難度は明らかでないので従来の開腹手術と比較検討した.腹腔鏡補助下手術(12例)では穿孔部直上に約5cmの小開腹下に,開腹手術(13例)では上腹部正中切開下に穿孔部を直接閉鎖し,有茎大綱で被覆した.両群間で背景因子に差はなかった.腹腔鏡補助下群で入院期間,経口摂取までの期間は有意に短縮し,術後7日目のWBC,CRPは有意に低値であった.出血量,手術時間には有意差がなく,術後合併症,再発は両群共になかった.従って腹腔鏡補助下手術は開腹手術と比較して手術困難度は増大せず,低侵襲な術式であると考えられた.
Creator Keywords
上部消化管穿孔
腹膜炎
腹腔鏡補助下手術
Rights
本文データは山口大学医学会の許諾に基づきCiNiiから複製したものである