コンテンツメニュー
Date Issued (<span class="translation_missing" title="translation missing: en.view.desc">Desc</span>)
塩化ベンザルコニウム(BAC)は点眼防腐剤として広く用いられている。しかしながら、BACを含む点眼薬の長期使用は結膜下組織の線維化を誘発し、緑内障濾過手術後の濾過胞維持を困難にさせる。また、濾過胞を構成するテノン嚢線維芽細胞と角膜上皮細胞は涙液を介して互いに影響しているが、BAC曝露時のこの細胞間の反応については明らかにされていない。本研究で我々は、共培養システムを用いて、BACにより誘導されたヒトテノン線維芽細胞(HTF)の筋線維芽細胞転化に対するヒト角膜上皮(HCE)細胞の影響について、免疫蛍光染色ならびにウェスタンブロットで評価した。HTFのα-smooth muscle actin(αSMA)発現は、BAC添加により亢進し、HCE細胞との共培養により抑制された。HTFの培養上清中のIL-10濃度は、BACにより減少し、HCE細胞との共培養により増加した。また、BACによるHTFのαSMA発現亢進およびmyocardin-related transcription factor–A(MRTF-A)の核内移行は、IL-10添加によって抑制された。これらのことから、角膜上皮細胞は涙液中のIL-10濃度を維持し、HTFのMRTF-Aの核移行の抑制を介して、BACによる濾過胞線維化を軽減させる可能性が示唆された。
Creators : 山城 知恵美 Updated At : 2022-06-08 10:33:17
方法: 2010年10月から2019年9月までに山口大学医学部附属病院および川崎医科大学附属病院で画像検査を受けられた患者を後ろ向きに検討した。炭酸ガス拡張を用いたCTC直後にDCE-CTを実施した82例をCE-CTC群とした。CE-CTC群と同様のDCE-CTプロトコールで撮像されたCTC非併用のDCE-CTの症例のうち、年齢や性別をマッチさせた77例を対照群とした。CE-CTC群は男性48名、女性34名で年齢は21~85歳(平均60歳)、対照群は男性46名、女性31名で年齢は20~84歳(平均60歳)であった。 CTは多列検出器CT装置(Optima CT660 ProまたはLightSpeed Ultra 16、ともにGE社製)を用いて行った。CE-CTC群では、大腸の拡張は自動低圧炭酸ガス送出装置(HP-2®;堀井薬品工業社製)を用いて行った。 胃、肝臓(右葉、左葉)、膵尾部、門脈(PV)、脾静脈(SpV)、上腸間膜静脈(SMV)、下腸間膜静脈(IMV)のCT値を、それぞれ非造影CTと早期CTで測定した。造影CT値として、非造影CT画像とDCE-CT早期相画像のCT値(Hounsfeld unit値)の差を算出した。これらの測定は、2名の放射線科医がワークステーション(EV InsiteS;PSP社製)で各々行い、各臓器、血管の画像上に円形または楕円形の関心領域(ROI)を設定し、2人の測定した造影CT値の平均を算出した。また、肝偽病変の有無を共同で記録した。肝偽病変は、DCE-CT早期相で、肝左葉内側区の後縁または胆嚢窩の周囲にある高または低吸収領域として定義した。 Mann-Whitney U検定を用いて各臓器と血管ごとの造影CT値を比較した。また、カイ二乗検定を用いてCE-CTC群と対照群の間で肝病変の発症頻度を比較した。 結果: CE-CTC群と対照群の各臓器・血管における造影CT値の平均値の比較は表1のとおりで、CECTC群の肝実質(図1)、PV、SMV・IMV(図2)の造影CT値は、対照群に比べて有意に高かった。一方で、CE-CTC群の胃(図3)、膵尾部、SpVの造影CT値は、対照群に比べて有意に低かった。 肝偽病変は、CE-CTC群の6例(7%)において、肝左葉内側区の後縁(n=5)または胆嚢窩周囲(n=1)に低吸収領域として認められた(図4)が、対照群では認められなかった(p=0.016)。表2は、CE-CTC患者で肝偽病変がある場合とない場合の肝臓の造影CT値を比較した結果で、肝偽病変のあるCE-CTC患者の肝の造影CT値は、肝偽病変のないCE-CTC患者の造影CT値よりも有意に高かった。
Creators : 伊原 研一郎 Updated At : 2022-06-08 10:48:00
(目的)排卵期の黄体形成ホルモン(LH)サージは、顆粒膜細胞(GCs)において、遺伝子発現や細胞機能の急激な変化を引き起こし、黄体化を誘導する。本研究では、黄体化過程のGCsにおける遺伝子発現の経時的変化と、エピジェネティックな遺伝子発現制御機構に着目し、ゲノムワイドに黄体化過程の遺伝子発現と細胞機能変化を明らかにすること、および遺伝子発現制御や細胞機能変化とヒストン修飾H3K4me3変化の関連性を明らかにすることを目的とした。 (方法)幼若雌マウスにeCG-hCG注射による過排卵刺激を行い、hCG投与前、投与後4時間、12時間の時点でGCsを回収し、RNAシークエンスとH3K4me3抗体を用いたChIPシークエンスを行った。 (結果)RNAシークエンスにより、多数の発現変動遺伝子が同定され、遺伝子発現の時間的変化に応じて8つのパターンに分類された。多くの遺伝子は、hCG刺激後4時間で一過性に発現上昇または低下していた。これらの遺伝子群に関連する細胞機能をGene Ontology解析で調べたところ、ステロイド産生、排卵、卵丘細胞複合体の膨化、血管新生、免疫、活性酸素代謝、炎症反応、脂質代謝、オートファジーが同定された。さらに、DNA修復と細胞サイズの増大という2つの機能がこれまでに報告されていない細胞機能として同定された。ChIPシークエンスにより、黄体化過程ではゲノム全域にわたってH3K4me3が急激に変化し、遺伝子発現に関与することが示唆された。mRNA発現データとH3K4me3のデータを統合解析したところ、H3K4me3はステロイド産生、排卵、COCの拡大、血管新生、炎症反応、免疫、活性酸素代謝、脂質・糖代謝、オートファジー、細胞サイズの調節などに関与することが示唆された。 (結論)LHサージ後の黄体化過程にあるGCsにおいて、遺伝子発現はゲノムワイドに変化し、細胞機能が劇的に変化する。H3K4me3の変化は、これらの急激な遺伝子発現制御に関与し、種々の細胞機能を調節することでGCsの黄体化に寄与する可能性が示された。
Creators : 白蓋 雄一郎 Updated At : 2022-06-08 11:44:42
Creators : 程 攄懐 Updated At : 2022-06-07 14:57:51
Creators : Ngo Thuy Bao Tran Updated At : 2022-06-09 13:40:54
近年,情報通信技術の進化は著しく,データ主導型社会への転換が進むなか,公共データの活用促進,すなわち「オープンデータ」の動きが世界的に広がっている.わが国でも2012年には「電子行政オープンデータ戦略」が政府決定され,オープンデータが本格的にスタートした.オープンデータは,単なる情報公開にとどまるものではなく,公共データを二次利用可能な形(機械判読に適したデータ形式,無償,再配布可能等)で民間に開放することにより,データがこれまで以上の価値を生み出すことを狙うものである. 災害対策,土木・建築事業,ヘルスケア分野など,様々な分野でオープンデータの活用が始まっており,実際に公共の利益に資する例やビジネスの収益をもたらす例などを,確認することができる.しかし,オープンデータに取り組んでいる地方公共団体は未だ100%には至っていない.また,行政が掲げているオープンデータに取り組む意義・目的のすべてが達成されているとは言い難い状況にある. そこで本論文では,研究の対象主体を地方公共団体に定め,わが国のオープンデータを取り巻く生態系(エコシステム)について仮説を立て,実証実験を行い,地方公共団体のオープンデータ推進を阻む問題点と解決方法を明らかにすることを主たる研究目的とする.そのうえで,オープンデータの付加価値向上の検討を次の目的とする.具体的には,公開されている公共データを情報・ナレッジにまで加工し公表することで,地域社会の課題解決に貢献できるか検討することを目指す. これらの目的を遂行するために,本論文は次の3つのテーマに取り組む.(1)全国の地方公共団体のオープンデータ取り組みの実態を明らかにし,そこに潜む課題を明確にする.(2)わが国のオープンデータの生態系に登場する,データ提供者,サービス利用者,インフラ提供者などのアクター間の関係を包括的に考察し,地方公共団体がオープンデータを推進するための新たなモデルを提案する.(3)地域活性化にかかわる政策の,提言・評価に直接役立つように「データを情報に変換する」という試みを通じて,オープンデータ活用の更なる可能性を論じる. 本論文の主要な成果は以下の通りである.地方公共団体のオープンデータ推進の実態解明では,市区町村レベルで当該取り組みを促進するには自治体間の連携が重要であることを明らかにし,自治体間連携には3つのタイプがあることを示した.次に,総務省が実施したアンケート調査を自治体の人口規模別に分析することにより,市町村レベルで推進が進まない要因を明らかにした.また,既存のホームページによるデータ公開と,新たなオープンデータによるデータ公開が混在する現状を整理し,そこに潜む課題を明確にした.以上の結果を踏まえたうえで,オープンデータ・エコシステムという枠組みで現状をモデル化し,新たに”データ仲介者”という活動主体での取り組み方法を提案した.そして,都道府県が公開している社会指標を研究対象に選択し,山口県庁にて実験を行い,提案するモデルの効果を実証した.最後に,公共データの一歩進んだ活用法として産業連関表を用いた経済波及効果推計法を提案し,IT産業の立地が少ない地方公共団体では経済波及効果の相当規模が域外に漏出してしまうことを明らかにした.これにより,データの持つ価値を高めて,政策評価にも応用できることを示した. 本論文は,以下の8章から成る. 第1章では,序論として研究の背景,目的および構成について記載する. 第2章では,自治体の情報化推進の歴史を概観したうえで,オープンデータについて定義や意義などを整理し,地方公共団体が直面する課題について論じる. 第3章では,上述の3つのテーマ(1)~(3)に対する先行研究について述べ,本論文が目指す点を明示する. 続く第4章から第7章が,本論文の主な研究成果になる.テーマ(1)は第4,5章に,テーマ(2)は第6章に,テーマ(3)は第7章に相当する. 第4章では,都道府県別にその管内の全市区町村のなかでオープンデータをインターネットで提供している市区町村の割合を算出し,訂正調査と組み合わせて分析した結果について述べる.市区町村のオープンデータの促進には,自治体間の連携が重要であることを明らかにし,自治体間の連携に3つのタイプがあることを示した.そのなかで,”都道府県がポータルサイトの公開機能を市区町村に提供し,その機能を利用して管内自治体が自らオープンデータをアップロードするタイプ”が最も有望であることを示した. 第5章では,より深く地方公共団体のオープンデータ推進の現状を解明する.先進自治体にインタビュー調査を実施したうえで,総務省が実施したアンケート調査結果を再分析し,自治体の人口規模の際により,オープンデータの公開状況に生じる違いについて定量的に検証した.その結果,①地方公共団体のオープンデータ推進には当該団体の人口規模が大きく関係していること,②現状では従来からのホームページサイトと,新たなオープンデータサイトが混在していて,「データの重複に伴う問題」が存在すること,の2点を明らかにした. 第6章では,オープンデータ・エコシステムの枠組みを用いて,わが国のオープンデータを取り巻く世界を描出し,新たに”データ仲介者”という活動主体を取り入れたモデルを提案した.従来,行政には専ら”データ提供者”の立場が求められてきたが,”データ仲介者”の立場を主体的に採ることで,少ないリソースでも付加価値を高めたデータを公開できることを示した.このことを山口県庁での社会指標を対象にした実験で検証した. 第7章では,情報・知識への返還を通じて公開データの価値を高め,政策の提言や評価に繋げることが可能であるかの検証を行った.具体的には,産業連関表を用いた「簡便差分法」という手法を提案し,ソフトウェア系IT企業が都市部に偏在する特徴が,地方公共団体のデジタル化投資の経済効果にどのような影響を及ぼすかを分析した.その結果,IT産業の立地が少ない地方公共団体では,経済波及効果の相当規模が域外に漏出してしまうことを明らかにした.この情報は政策評価に繋がる可能性を持つ. 最後に,第8章で,本論文の総括として,各章の成果をまとめ,今後の課題を論じた.
Creators : 中村 英人 Updated At : 2022-06-09 15:58:09
This PhD thesis addressed current knowledge gaps regarding microplastic pollution as well as developed new insights into occurrences and fate of microplastics within marine and freshwater systems,prominent sources-to-sinks phenomena,and ecological risk assessments with global relevance.
Creators : KABIR A.H.M. ENAMUL Updated At : 2022-06-09 16:02:07
Creators : 柴田 義大 Updated At : 2022-06-14 13:39:47
In high strain-rate zones, active regions of ongoing crustal deformation, earthquakes occur frequently, the total slip rates of active faults are in the zone not consistent to strain rate detected by geodesy. This difference is one of the most significant issues for crustal deformation, and is known as "strain-rate paradox". Previous crustal deformation models are mainly constructed with major active faults alone, whereas minor faults are often recognized in the high strain-rate zones. The aims of this thesis are to solve the strain-rate paradox and propose a new image of the crustal deformation by focusing on the minor faults. In order to accomplish these goals, the representative high strain-rate zones such as San-in Shear Zone (SSZ) and Niigata-Kobe Tectonic Zone (NKTZ) were targeted. As a result of the topographical and geological approaches, universal model, origin, deformation process and mechanism of the high strain-rate zone were clarified. The main outcomes are as follows: (1) Minor faults in the NKTZ, which are mostly NE-SW to ENE-WSW-trending, have a few mm to a few dozens of cm in width and exhibit dextral sense of shear. These minor faults are distributed in the vicinity and/or away from the major active faults. In addition, the active fault, whose core zone has 5 m in thickness, were found. Such fault showed dextral sense of shear and has the latest slip event after AD 1521-1658, suggesting that the fault clearly contribute to the dextral deformation of the NKTZ. The origins of such faults are thought to be tensile cracks formed in Cretaceous, suggesting that the faults contribute to the dextral deformation of the NKTZ after repeated faulting along the cracks. The minor faults away from the major active faults are also thought to contribute to the deformation of the NKTZ, whereas minor faults outside of the NKTZ cannot contribute to that of the NKTZ. (2) Minor faults in the SSZ, which are mostly ENE-WSW to NE-SW-trending, have a few mm to a few dozens of cm in width and exhibit dextral sense of shear. These other minor faults trending NW-SE ~ NNW-SSE direction with steep dips, are sinistral sense of shear. The minor faults, which is trending E-W direction with steep dips, showed dextral sense of shear. Active faults, whose attitude are nearly parallel to the SSZ, are also newly recognized. The thickness of the fault is a few cm and thought to show dextral-reverse oblique slip after 18648-16313 cal. BC. The frameworks of the major active faults in the SSZ are thought to prepared along the geological boundaries and such faults have grown by the repeated activities since Paleogene. It is considered that not only major active faults but also minor faults away from the major active faults can contribute to the dextral motion of the SSZ. On the contrary, there are only reverse fault was recognized in the area outside of the SSZ. (3) The minor fault in the high strain-rate zones, which includes the minor fault away from the major active fault, can contribute to the dextral deformation of the high strain-rate zones because of their attitudes and sense of shears. On the other hand, the minor faults outside of the high strain-rate zones cannot contribute to the dextral deformation of the zone due to their attitudes and sense of shears. Thus, there are noteworthy difference between minor faults in and outside of the high strain-rate zones. Combining these outcomes, a hierarchical structure of the high strain-rate zones can be constructed as follows: (I) fault core of major active faults, (II) damage zone of major active faults, (III) brittle shear zone (or active background; the area beyond the damage zone but in the SSZ), (IV) inactive background (outside of the high strain-rate zone). This new model enables to partly solve the strain rate paradox for both zones, whereas an occurrence of faults differs between the zones. The NKTZ is characterized by NE-SW to ENE-WSW-trending minor faults and their thickness ranging from a few mm to a few dozens of cm. The active faults possess fault core with > 5 m in thickness. The SSZ are characterized by NW-SE or E-W-trending minor faults and their thickness ranging from a few mm to a few dozens of cm. Some faults show the Quaternary activities, whereas fault core with a few meters in thickness were not found. These differences on fault occurrence are considered to be derived from the evolutional processes. It is thought that the repeated activities along the pre-existed structures lead to present active faults. Thus, it can be considered that the faults are assigned in response to the local geological background, which result in dextral contribution to the high strain-rate zones. This study clarified universal model, origin, deformation process and mechanism of the high strain-rate zone by focusing on the minor faults. These achievements can constrain the modeling of the crustal deformation and interpretations of the geodetical observations and can contribute to assessments of large-scale constructions and seismic hazards.
Creators : Tamura Tomonori Updated At : 2022-06-14 13:58:52
Creators : Lei Huijie Updated At : 2022-11-07 10:24:21
Japanese journal of veterinary parasitology Volume 11 Issue 2 pp. 55 - 60
Creators : Adhikari Bishnu B. | Rana Hari B. | Sultan Khaled M.I. | Devkota Bhuminand | Nakao Toshihiko | Kobayashi Kosaku | Sato Hiroshi | Dhakal Ishwari P. Publishers : 日本獣医寄生虫学会 Updated At : 2013-08-26 21:02:51
pp. 119 - 123
Creators : 今岡 照喜 | 関 達也 | 中島 和夫 Updated At : 2013-08-28 05:50:39
Creators : AL ASMAUL HUSNA Updated At : 2022-11-07 15:37:48
Creators : 河村 圭 | 宮本 文穂 | 中村 秀明 Updated At : 2010-04-21 19:16:42