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Bulletin of the Faculty of Education, Yamaguchi University Volume 73 pp. 255 - 264
published_at 2024-01-31
本稿は、陳軫の「蛇足故事」及び「管与の説」「卞荘子が虎を殺した話」という三つの故事がそれぞれ「戦国故事」においては寓話として機能していることを確認したうえで、陳軫の「管与の説」「卞荘子が虎を殺した話」と同じ「強者同士が闘い合うと、ともに疲弊して第三者の餌食になる」という筋立てをもつ寓話や比喩の使用例が説客の弁論中に複数見られることなどから、説客が用いたこれらの秀逸な比喩表現には、合従・連衡の外交戦略をめぐる弁論が盛んに行われた戦国中期の時代性の刻印が認められることを述べる。さらに、戦国中期の説客の「揣摩」の術(君主の本心を推し当てながら、君主を奮起させる弁論術)の核心は名声と実利の両面を同時に満足する計略を提案するところにあり、弁論中での比喩表現の使用は君主が計略を聞いて納得するための下地を作る意味があったことを述べる。最後に、以上の考察にもとづいて、故事成語の由来と意味を研究する際の留意点を述べる。
Creators : Nambu Hidehiko Publishers : Faculty of Education, Yamaguchi University Updated At : 2024-02-19 17:20:50
Bulletin of the Faculty of Education, Yamaguchi University Volume 73 pp. 79 - 90
published_at 2024-01-31
高等学校理科物理分野で学習する音のドップラー効果について、五感を用いた『定性的理解』と1波長の長さを時間に換算し、その波長の変化を具体的に比較する『定量的理解』の双方からドップラー効果の理解度向上に寄与する教材の提案並びに定量的評価を行った。実験教材には音源を等速直線運動させる方法を採用することにより、音源を円運動させた場合に発生する「うなり」の影響を無効化させ、さらに、日常生活における救急車の接近・離反の現象体感を容易に再現することが可能となった。ステッピングモーターを動力として音源を高速移動させることにより、『聴覚的』に音の高さの変化を体感し、同時に観測した波形から『視覚的』に1波長の長さの変化を捉えることを通して、ドップラー効果の原理を理解するための学習に結びつけることが期待できる結果を得た。
Creators : Ishida Yutaro | Shigematsu Hirotake Publishers : Faculty of Education, Yamaguchi University Updated At : 2024-02-16 09:17:59
村上春樹とアダプテーション研究 Volume 2 pp. 65 - 70
published_at 2024-01-31
Creators : 伊藤 弘了 Publishers : 村上春樹とアダプテーション研究会 Updated At : 2024-02-01 10:27:07
Bulletin of the Faculty of Education, Yamaguchi University Volume 73 pp. 101 - 106
published_at 2024-01-31
オンライン学習が急速に普及する中、ビデオ教材は教育分野において重要なツールとなっている。しかし、ビデオ制作には時間とコストがかかり、高品質なコンテンツを作成・更新することが難しいという課題が存在する。本論文は、これらの課題に焦点を当て、新しいアプローチを提案する。本論文ではHTML5を活用した新しい教材作成システムを紹介し、その特徴を解説する。この教材システムはスライドショー形式を採用し、静止画、解説、音声合成を組み合わせることにより。教材の修正を容易にしている。またブラウザ上で動作するので、さまざまなデバイスからアクセス可能である。これにより、ビデオ教材の制作・提供における効率性と柔軟性の向上が期待できる。本論文のシステムは、オンライン学習の未来に向けた教育技術の発展に貢献し、教育分野の変革に寄与する新たなアプローチを提供することを目指している。
Creators : Kitamoto Takuya Publishers : Faculty of Education, Yamaguchi University Updated At : 2024-02-16 09:32:27
Bulletin of the Faculty of Education, Yamaguchi University Volume 73 pp. 175 - 181
published_at 2024-01-31
『美術資料(山口県版)』は山口県で美術を学ぶ子どもたちにとってぜひ受け継いでほしい美術文化を掲載した資料集である。わずか12ページしかない誌面ではあるが、そこには「山口県の伝統と文化を受け継いでほしい」、「山口県にも誇れる美術環境や作品が多くある」、「山口県で学ぶならこのことは知っておいてほしい」という美術科教員としての想いが込められている。しかし、美術科教員にとって教えたいことや伝えたいことが異なる。地域の美術や身のまわりの美術にふれることの大切さについては指導すべき事項として学習指導要領には示されているが、それが具体的に何かは書かれていない。だからこそ、県内の美術科教員が集まり、話し合い、検討し、山口県版のページを作成している。本誌は、今回の編集の記録であり、今後も改訂していくための参考として残したいと考え、記したものである。
Creators : Adachi Naoyuki | Nishimura Yuko Publishers : Faculty of Education, Yamaguchi University Updated At : 2024-02-19 15:26:40
Bulletin of the Faculty of Education, Yamaguchi University Volume 73 pp. 315 - 324
published_at 2024-01-31
Creators : Horike Yoshitsugu Publishers : Faculty of Education, Yamaguchi University Updated At : 2024-02-20 09:54:22
村上春樹とアダプテーション研究 Volume 2 pp. 77 - 80
published_at 2024-01-31
Creators : Yamane Yumie Publishers : 村上春樹とアダプテーション研究会 Updated At : 2024-02-01 10:37:35
Bulletin of the Faculty of Education, Yamaguchi University Volume 73
published_at 2024-01-31
Publishers : Faculty of Education, Yamaguchi University Updated At : 2024-02-15 14:08:58
村上春樹とアダプテーション研究 Volume 2 pp. 71 - 76
published_at 2024-01-31
Creators : 内田 康 Publishers : 村上春樹とアダプテーション研究会 Updated At : 2024-02-01 10:31:36
Bulletin of the Faculty of Education, Yamaguchi University Volume 73 pp. 91 - 100
published_at 2024-01-31
現在、様々な機械学習手法が考案され、比較的簡単に使うことができるようになっている。前回の研究[1]では、手の動作識別やそれを利用したカーソルの動きについて、深層学習を用いて学習回数が少なく高精度に識別する手法を用いたが、本研究ではその他の機械学習手法ではどうなのかを調査する。一つ一つ機械学習の手法を試していくのは、時間がかかるため、かなりの部分を自動化し、複数のモデルを比較できるPyCaretというPythonのライブラリを用いて実験を行う。PyCaretは、環境によってインストールに少し時間がかかることもあるが、それ以上に自動化によって受ける恩恵は大きい。PyCaretを使い、性能が高いモデルを探索し、それを使って 3動作識別を行うことで、遅延が少なく正確なカーソル操作を目指す。本手法では動作識別のたびに再学習が必要となるが、比較的シンプルな構成でコストも低いことから、筋電義手への応用に有用ではないかと考えられる。また、今回も前回の研究[1]を引き継ぎ、Arduino Uno R3 やMyoWare筋電センサといった安価で、手軽に実験できる機器を用いる。
Creators : Ito Masataka | Kitamoto Takuya Publishers : Faculty of Education, Yamaguchi University Updated At : 2024-02-16 09:25:32
Bulletin of the Faculty of Education, Yamaguchi University Volume 73 pp. 127 - 133
published_at 2024-01-31
新型コロナウイルス感染拡大防止対策のもとで合唱はリスクの高い活動とされ、2023年5月8日から「5類感染症」に移行したものの、3年以上もマスクを着用し、歌唱を制限された子どもたちを対象に合唱の魅力やあり方に基づいた効果的な合唱教育プログラムの開発は喫緊の課題であろう。筆者らは、2021年度山口大学教育学部附属光学園の研究テーマ:「well-beingにつながる学び」についての共同研究を契機に、音楽や合唱に関するwell-being研究を進めている。本研究においては、Achievement(達成)の項目を加えた合唱におけるwell-being尺度を開発し、大学生の合唱の質を測定した。その結果、仮説的な5因子を抽出することはできなかったが、合唱に関するポジティブで主体的な態度を測定する因子と、合唱によって仲間との関係性を意識したり、仲間からの受容を実感したりするという2因子の構成を見出した。また、媒介分析から、合唱による仲間からの受容を実感することで生活満足を高め、このことが合唱に主体的に取り組む態度を高めるという結論に達した。
Creators : Takahashi Masako | Okibayashi Yohei Publishers : Faculty of Education, Yamaguchi University Updated At : 2024-02-16 17:22:01
Bulletin of the Faculty of Education, Yamaguchi University Volume 73 pp. 135 - 144
published_at 2024-01-31
本稿の目的は,長崎県対馬・壱岐の4方言を対象とし,そこに起こるテ形音韻現象を記述することにある。さらに,対馬の佐護方言で発見された新たな「方言タイプPA#2」があり得る方言タイプであるかどうかについて検証していく。まず,対馬の佐護方言においては,新たな方言タイプのほかに,方言タイプTGが見られている。また,対馬の豆酘方言では方言タイプPAが観察される。同じ対馬に,同じPA系が分布していることは,「方言タイプPA#2」を仮定できる証拠になる可能性が高い。また,地理的分布の考察からも,壱岐方言をはじめ,近隣に類似の方言タイプが分布することから,その仮説がさらに支持できることになる。「方言タイプPA#2」の発見は,従来から仮定されている方言タイプPAにもさらなるバリエーションがあることを示すものである。今後,テ形音韻現象のより詳細な分類が求められる。
Creators : 有元 光彦 Publishers : Faculty of Education, Yamaguchi University Updated At : 2024-02-16 17:31:41
Bulletin of the Faculty of Education, Yamaguchi University Volume 73 pp. 107 - 116
published_at 2024-01-31
「御法」巻では紫の上の死が描かれている。新科目「古典探究」の教科書でも多く採録されている箇所である。高校生を対象とした授業提案も考えたが、本稿では「病」や「死」に関わることが多い看護学校での筆者自身が行った授業を対象に分析考察を行った。今回は、絵画と原文を対照させながら読むことに加えて、補助資料として「平安時代のお葬式事情」(コラム)や俵万智の文章を活用した。「時空を超えて思いを巡らす」時間としての古典の学びによって、現代を相対化する視座を得ることの意味や価値を考察した。また、受講者の「言葉自覚」「言葉の意識的な運用力」「言語化能力」を育成する「場」としての古典の学びの可能性を究明した。受験を目的としない「古典を読む、古典に親しむ」意味とは何なのか。千年も前の物語を読む必要性とは何かを検討することで、小中高大のみならず生涯教育における古典の学びの可能性を追究した。
Creators : Bando Tomoko Publishers : Faculty of Education, Yamaguchi University Updated At : 2024-02-16 11:56:21
Bulletin of the Faculty of Education, Yamaguchi University Volume 73 pp. 305 - 313
published_at 2024-01-31
Creators : Horike Yoshitsugu Publishers : Faculty of Education, Yamaguchi University Updated At : 2024-02-20 09:50:17
村上春樹とアダプテーション研究 Volume 2 pp. 3 - 24
published_at 2024-01-31
Creators : 内田 康 Publishers : 村上春樹とアダプテーション研究会 Updated At : 2024-02-01 09:48:27
村上春樹とアダプテーション研究 Volume 2
published_at 2024-01-31
Publishers : 村上春樹とアダプテーション研究会 Updated At : 2024-02-01 09:24:23
村上春樹とアダプテーション研究 Volume 2 pp. 53 - 64
published_at 2024-01-31
Creators : Yamane Yumie Publishers : 村上春樹とアダプテーション研究会 Updated At : 2024-02-01 10:19:43
村上春樹とアダプテーション研究 Volume 2 pp. 25 - 52
published_at 2024-01-31
Creators : 藤城 孝輔 Publishers : 村上春樹とアダプテーション研究会 Updated At : 2024-02-01 10:02:42
村上春樹とアダプテーション研究 Volume 2 pp. 81 - 84
published_at 2024-01-31
Creators : ダルミ カタリン Publishers : 村上春樹とアダプテーション研究会 Updated At : 2024-02-01 10:45:32
村上春樹とアダプテーション研究 Volume 2 pp. 85 - 89
published_at 2024-01-31
Creators : 阿部 翔太 Publishers : 村上春樹とアダプテーション研究会 Updated At : 2024-02-01 10:51:30
Bulletin of the Faculty of Education, Yamaguchi University Volume 73 pp. 31 - 40
published_at 2024-01-31
昨今,校則の見直しの動きが加速するなかで,校則の内容や必要性を理解するためには,各校則の制定理由を理解し,子どもと学校が互いに納得していることが重要であると考える。本研究では「小学校の校則に複数の制定理由を想定し『校則の種類』や『個人特性』が校則の制定理由に対する納得の程度に与える影響を検討する」ことを目的する。これにより,校則に関する学校の説明責任を果たす一助となることに加え,各学校の校則が「社会通念上合理的と認められる範囲」であるかどうかを再考するきっかけになることを期待する。また,アンケート調査の回答を基に分析した結果により,どの理由においても納得しにくい校則について,当該校則の必要性の再考を提案した。
Creators : Takahashi Kyosuke | Ono Fuminori Publishers : Faculty of Education, Yamaguchi University Updated At : 2024-02-15 16:16:28
Bulletin of the Faculty of Education, Yamaguchi University Volume 73 pp. 27 - 30
published_at 2024-01-31
本研究では顔の記憶課題成績と自閉傾向との関連の有無を調べた。実験の結果,自閉傾向全体の得点と顔記憶の再認課題成績についての関連は見られなかった。また,自閉傾向尺度の下位尺度の一つである「注意の切り替え」については,制限のない実験と概念情報によって記憶する実験において,注意の切り替え得点が高い群の方が成績が高かった。本研究の結果から再認記憶課題成績と自閉傾向得点との関連は見られなかったが,注意の切り替えの部分においては顔の記憶課題に影響がある可能性が示された。
Creators : Mito Harumi | Ono Fuminori Publishers : Faculty of Education, Yamaguchi University Updated At : 2024-02-15 16:10:27
Bulletin of the Faculty of Education, Yamaguchi University Volume 73 pp. 67 - 78
published_at 2024-01-31
小学校第五学年理科の単元「電流がつくる磁力」における『電磁石』に注目し、児童の電磁石の 特性に関する理解度向上を目指した教材の開発及び定量的評価を行った。検定教科書に記載されて いるコイルを構成するエナメル線の直径条件0.3~0.6 mmを含む広範囲(直径0.1~0.8 mm)のエナ メル線を用いて、磁力、温度変化並びに流れる電流値を測定し、教材に適した条件の検証を行った。 磁力においては従来用いられている釘・クリップ・ワッシャーといった鉄製品が引き付けられる個 数を比べることに加え、テスラメーターを用いたコイル断面(質点)における磁束密度の定量的測 定を行った。さらに、乾電池の内部抵抗の影響を明らかにするために直流電源装置、アルカリ乾電 池、マンガン乾電池という異なる3つの電源を用いた比較測定を行い、内部抵抗の存在そのもの並 びに乾電池の劣化に伴う内部抵抗の増加がどのくらい磁力に影響を与えるかを具体的に明らかにし た。得られた結果を総合的に評価することにより、乾電池1個分の起電力である1.5 Vの電圧を使用 する条件下においては、直径0.5 mmのエナメル線(長さ10 m)を用いることが最も適していると いう結論に至った。
Creators : Kawanami So | Shigematsu Hirotake Publishers : Faculty of Education, Yamaguchi University Updated At : 2024-02-15 17:25:22
Bulletin of the Faculty of Education, Yamaguchi University Volume 73 pp. 1 - 4
published_at 2024-01-31
電解質を水に溶解する際、体積の加成性は破綻し、その体積変化の程度は電解質の種類によって異なる。これは主にイオンの大きさと電荷の違いにより、水和構造に違いが生じることによる。学校でも実施可能な簡単な実験によって電解質の溶解における体積変化の非加成性を確認できれば、水分子がイオンに結合して形成される水和イオンの構造や水分子の集まり方などを原子レベルで推論することが可能と考える。そこで、電解質を水に溶解させたときの体積変化を定量的に測定できる簡便な実験を考案し、いくつかの電解質を用いて実験を行った。その結果、電解質の違いによるわずかな体積変化の違いも定量的に測定することができた。それらの実験結果を用いて計算した各イオンのみかけの部分モル体積も、これまで報告されてきた値と調和的な結果を得た。
Creators : Waizumi Kenji | Kita Kazuki Publishers : Faculty of Education, Yamaguchi University Updated At : 2024-02-15 14:18:54
Bulletin of the Faculty of Education, Yamaguchi University Volume 73 pp. 249 - 254
published_at 2024-01-31
本研究の目的は、書字に困難を抱える特別支援学校小学部に在籍する児童を対象に、書字の代替としてフリック入力の指導を行い、その効果を検討することであった。対象児は、特別支援学校小学部に在籍する知的障害を伴う広汎性発達障害のある5年生児童1名であった。個別学習の時間に、ポケットモンスターの名前や特徴について説明する図鑑を手書きで作成する課題とタブレット端末を用いてフリック入力で作成する課題を設定し、指導を行った。その結果、フリック入力により文字数と漢字の字数が手書きに比べて増加した。また、予測変換の使用回数も増えていった。さらに、対象児に対するインタビュー調査から、対象児にとってフリック入力は負担が少なく、書字の代替手段として妥当な方法であったことが示された。
Creators : Tomiyama Mei | Yoshida Nanako | Miyaki Hideo Publishers : Faculty of Education, Yamaguchi University Updated At : 2024-02-19 17:13:05