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仰臥位前方アプローチの人工股関節置換術におけるCT-based navigation使用でのcup設置精度

DT11101669_Abstract.pdf
[abstract] 2.7 MB
DT11101669_FullText.pdf
[fulltext] 8.2 MB
Title
仰臥位前方アプローチの人工股関節置換術におけるCT-based navigation使用でのcup設置精度
Degree 博士(医学) Dissertation Number 医博甲第1669号 (2023-03-16)
Degree Grantors Yamaguchi University
[kakenhi]15501 grid.268397.1
Abstract
人工股関節全置換術(Total hip arthroplasty, 以下THA)においてカップ設置角度、カップ設置位置は脱臼の予防、外転筋レバーアームの再建、腸腰筋インピンジメント予防などの点で重要性はますます高くなっている。これまで後方アプローチでのComputed Tomography(CT)-based navigation使用によるcup 設置の正確性に関する報告は多数あるが、仰臥位前方アプローチ(Direct anterior approach、以下DAA)での報告は少なく、また術中イメージを使用した設置精度との比較をした報告はない。今回DAAでのTHAにおけるCT-based navigationを使用したカップ設置精度を検討した。DAAによるTHAを施行した156例171股における、カップ設置精度について、術中mechanical cup alignment guide使用群(MG群63股)、術中fluoroscopy使用群(FS群58股)、CT-based navigation使用群(CTN群50股)の3群について比較した。検討項目は、Lewinneckのsafe zone内のカップ設置割合(%)、カップ外転角(radiographic inclination、以下RI)、カップ前捻角(radiographic anteversion、以下RA)、カップの骨頭中心位置(上下、前後、内外)に関して、術前計画と術後設置角度、位置を比較し、その絶対値誤差をそれぞれ3群にて検討した。術後2週で全例CT検査を実施し、三次元解析ソフトにて誤差を抽出した。Lewinneckのsafe zone内の設置割合は、MG群80.9%(55/63)、FS群81%(47/58)、CTN 群100%(50/50)で、CTN群はMG群(p=0.005)、FS群(p=0.005)よりも有意に高かった。RIはMG群4.4±3.2°、FS群3.6±3.1°、CTN群2.8±2.5°であり、CTN群はMG群(p=0.01)よりも有意に誤差が小さかった。RAはMG群5.8±4.7°、FS群4.8±4.1°、CTN群2.8±1.9°で、CTN群はMG群(p=0.0001)、FS群(p=0.02)より有意に誤差が小さかった。RI、RAに対して絶対値誤差3°以上をoutlierとし各群間で比較した。RI についてMG群63.5%(40/63)、FS群43.1%(25/58)、CTN群36%(18/50)で、CTN群はMG群(p=0.03)より有意にoutlierが少なかった。RAについて、MG群66.7%(42/63)、FS群58.6%(34/58)、CTN群48%(24/50)でCTN群はMG群(p=0.04)よりも有意にoutlierが少なかった。カップの骨頭中心座標(内外:X軸、前後:Y軸、上下:Z軸)については、X軸、Y軸では3群とも有意差は認めなかった。しかしZ軸ではMG群3.3±3.2mm、FS群3.2±3.0mm、CTN群1.8±1.4mmで、CTN群がMG群(p=0.02)、FS群(p=0.007)に対して有意に誤差が少なかった。絶対値誤差より2mm以上をoutlierとし各群間で比較を行った。X軸、Y軸において有意差は認められなかった。一方Z軸に関してはCTN群がMG群(p=0.03)、FS群(p=0.04)よりも有意にoutlierが少なかった。今回の結果から、DAAでのTHAにおいて、CT-basedNavigation使用することでmechanical cup alignment guide使用や、fluoroscopyを使用するよりもカップ設置精度が向上し、有用であることが確認された。
Creators 松木 佑太
Languages jpn
Resource Type doctoral thesis
File Version Version of Record
Access Rights open access
Funding Refs
Japan Society for the Promotion of Science [crossref_funder]https://doi.org/10.13039/501100001691
Award Hip kinematics, kinetics and evaluation of patients' satisfaction level 20K11254