コンテンツメニュー

Cost-effectiveness of a “treat-all” strategy using Direct-Acting Antivirals (DAAs) for Japanese patients with chronic hepatitis C genotype 1 at different fibrosis stages.

学位論文及び学位審査要旨(医博乙1110号).pdf
[abstract] 1.37 MB
論文全文(医博乙1110).pdf
[fulltext] 6.35 MB
Title
ジェノタイプ1型C型慢性肝炎の異なる線維化ステージ段階にあるすべての日本人患者に対し直接作用型抗ウイルス薬(DAAs)による治療を行う”treat-all”戦略の費用対効果
Cost-effectiveness of a “treat-all” strategy using Direct-Acting Antivirals (DAAs) for Japanese patients with chronic hepatitis C genotype 1 at different fibrosis stages.
Degree 博士(医学) Dissertation Number 医博乙第1110号 (2024-03-04)
Degree Grantors Yamaguchi University
[kakenhi]15501 grid.268397.1
Abstract
目的:日本人のジェノタイプ1型C型慢性肝炎患者を対象に、異なる肝臓の線維化ステージで治療を開始する場合の、3 種類の直接作用型抗ウイルス薬(DAA: sofosbuvir-ledipasvir(SL)、glecaprevir-pibrentasvir(GP)、elbasvir plus grazoprevir(E/G))における費用対効果の評価を行うことを目的とした。
方法:異なる線維化ステージで適用される治療戦略の費用対効果を評価するために、線維化ステージの進行を反映した判断モデルを作成した。すなわち、線維化ステージに関係なく全ての患者を治療する戦略(TA)、肝線維化進行の4つのステージ以上の患者を治療する戦略(F1S:ステージF0 では治療を控え、ステージF1以上の患者に治療を開始、同様にF2S、F3S、F4Sではそれぞれのステージ以上の患者に治療を開始)、抗ウイルス剤治療を行わない(NoRx)の6つの治療戦略を比較した。費用対効果は、一生涯の時間水平で、日本における医療保険支払い者の視点で検討を行った。
結果:基本分析では、線維化が進行したステージF2の患者で治療開始する戦略(F2S)と比較して、全ての患者への治療を行う戦略(TA)において、SL、GP、E/G それぞれの質調整生存年(QALY)の増加分は0.32〜0.33であった。また、QALYあたりの増分費用効果費(ICER)はそれぞれ、24,320 米ドル、18,160 米ドル、17,410米ドルであった。費用対効果許容度曲線では、50,000米ドルの支払意思閾値においてTAが最も費用対効果が高く、3つのDAAともその支払意思閾値以内であった。
結論:日本人のジェノタイプ1型C型慢性肝炎患者において、線維化ステージに関係なく、すべての患者へ直接作用型抗ウイルス薬治療を行うことが、通常の条件下では費用対効果に優れていることが示唆された。
Creators 末永 利一郎
Languages jpn
Resource Type doctoral thesis
File Version Version of Record
Access Rights open access
Funding Refs
Ministry of Health, Labour and Welfare, Japan [crossref_funder]https://doi.org/10.13039/501100003478
Award K8026002