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Analysis of HSF1 condensates formed by liquid liquid phase separation on the HSE array derived from HSP72 promoter.

DT11101677_Abstract.pdf
[abstract] 5.72 MB
DT11101677_FullText.pdf
[fulltext] 12.7 MB
Title
熱ショック遺伝子HSP72のプロモーター由来のHSEアレイ上で液-液相分離するHSF1凝縮体の解析
Analysis of HSF1 condensates formed by liquid liquid phase separation on the HSE array derived from HSP72 promoter.
Degree 博士(医学) Dissertation Number 医博甲第1677号 (2023-09-26)
Degree Grantors Yamaguchi University
[kakenhi]15501 grid.268397.1
Abstract
細胞は熱ストレスなどのタンパク質毒性ストレスにさらされると、熱ショックタンパク質群(HSPs)を誘導することで適応する。この適応機構は熱ショック応答と呼ばれ、熱ショック転写因子HSF1によって主に転写レベルで制御される。活性化されたHSF1はHSP遺伝子プロモーターに存在する熱ショック応答配列(HSE)に結合し、メディエーターを含む転写開始前複合体を集積させることで転写を促進する。一般に、転写因子及びその調節因子は液―液相分離によってプロモーター上に凝縮体を形成すると考えられている。しかし、HSP遺伝子プロモーター上でも同様かどうかについては、凝縮体が微小であるために十分な解析ができていない。本研究では、ヒトHSP72プロモーター由来のHSEを多数連結したレポーター遺伝子をマウス細胞に導入した。このHSEレポーター遺伝子を持つ細胞に蛍光タンパク質mEGFPを融合したHSF1を発現させることで、熱ストレス条件下でHSF1凝縮体を可視化することに成功した。この人工的なHSF1凝縮体は部分的に液体様の性質を持つ、すなわち液―液相分離により形成されていた。また、大腸菌から精製したタンパク質を用いた実験から、HSF1の天然変性領域IDR)が相分離に寄与することも分かった。さらにこの実験系を用いて、HSF1凝縮体の形成が転写調節因子によって制御されるかを調べた。特に、熱ショック応答を促進するメディエーターの一つであるMED12に着目して解析したところ、MED12のIDRはHSF1凝縮体に集積すること、そしてMED12の発現抑制はHSF1の凝縮体形成を著しく抑制することが明らかとなった。本研究は、HSP72プロモーター上のHSF1凝縮体を解析する実験系を提示するとともに、それが転写調節因子によって制御されることを示唆する。
Creators 岡田 真理子
Languages jpn
Resource Type doctoral thesis
File Version Version of Record
Access Rights open access