Bulletin of the Faculty of Education, Yamaguchi University. Natural science

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Bulletin of the Faculty of Education, Yamaguchi University. Natural science Volume 20 Issue 2
published_at 1971-03

Two Examples of Measurement of 14C Years on the Quaternary Deposits at Yamaguchi Prefecture.

山口県第四系の14C年代測定の2例
Kawano Michihiro
Descriptions
測定資料の泥炭は徳佐貞行(標高300m)において徳佐瀬の下部に央まれるものである。徳佐瀬は湖沼堆積物で主として砂疎よりなり、露出している部分の厚さは20m以内で、その下半部に泥炭を央み寒冷な気候を示す植物化石が下半部より産する。泥炭よりは Menyanthes trifoliata L. Trapa macropoda MIKIを採集した。畑中健一(1967)は花粉分析の結果から、寒冷期における森林帯の降下は:1,300~1,400m、 気温低下度は6.8士2℃と推定している。これより徳佐瀬の下部は氷期の堆積物と考えて、その時代をリス氷期~リス・ヴュルム間氷期のものではないかと考えたのであるが、今回の年代測定の結果はヴュルム氷期のものであることが明らかとなったごなお、資料採集地点の約500m南の河岸における徳佐層の砂諦中より旧象臼歯(Palaeo-loxodon naumanni)が採集され、長谷川善和により研究されている。この採築地は護岸工事のため現在は露出していないが、泥炭層の肩摩とほぼ同じか、それよりやや上位に当ると考えられる。この付近の河岸ではその当時には妙諦、粘土の互層が観察され、Picea bicolor MAYR、Larix lepto-lepis MURRAY、Alnus japonica SIEB. &ZUCC. Trapa macropoda MIKI等が得られている。