Bulletin of the Faculty of Education, Yamaguchi University

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Bulletin of the Faculty of Education, Yamaguchi University Volume 46
published_at 1996-12

Communication Training to Children with Mental Retardation : Using a Joint Action Routine ; Making hot cake

精神発達遅滞児に対する言語の使用的側面の指導 : 共同行為ルーティン「ホットケーキ作り」を通して
Descriptions
要求構文の基礎的スキルを既に有しつつも,その使用的側面に課題をもつ10歳の精神発達遅滞児に対して,共同行為ルーティン「ホットケーキ作り」を設定し,適切な要求構文等の使用を目的とした指導を計14セッション行った。対象児は,本指導を通して急速な変容を示した。要求構文(三語文)の使用については第5セッションまでにほぼ習得でき,疑問文の使用についても第5セッションまでにほぼ習得できた。伝達文については,完成構文を早期に習得できたものの,相手の方向を向いて発話する点に課題が残った。 総括すると,発話行為を必要とする状況を意図的に設定し,かつプロンプトを段階的に設定した継続的指導が,その言語の使用面における習得を促進させるのに効果的であると考えられた。