山口医学

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山口医学 Volume 63 Issue 3
published_at 2014-08-01

Phosphoflow法を用いた細胞内シグナルの解析(テクニカルノート)

Phosphoflow法を用いた細胞内シグナルの解析(テクニカルノート)
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2.01 MB
B030063000301.pdf
Descriptions
感染症,がん,自己免疫疾患等,様々な疾患と免疫反応とは不可分な関係にあり,病態を理解する上で,あるいは治療法を開発していく上で,免疫学は欠かすことのできない学問である.生体において免疫をコントロールするものは,主にT細胞,B細胞,樹状細胞,マクロファージ等の免疫担当細胞であるが,健康を保った定常状態から発症/病態形成に至る過程での,免疫担当細胞の機能的・質的変化が,いかなるメカニズムによってコントロールされているかについては,未だ不明の疾患が多い.細胞の反応・動態を一義的に規定するものは,細胞内のシグナルである.従って,細胞内,特に免疫担当細胞内のシグナルの変化を時空間的に解析することは,特定の疾患を理解して制御するために,あるいはバイオマーカーとして用いるために,非常に重要であると言えよう.本稿では,細胞内シグナル解析に関して比較的新しい技術であり,今後応用範囲の広がりが期待される“Phosphoflow法”の特色と利点について概説した後,方法論,実際の応用例について紹介する.
Creator Keywords
細胞内シグナル伝達
リン酸化
フローサイトメトリー