山口医学

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山口医学 Volume 59 Issue 3
published_at 2010-06-30

A case of resectable breast cancer with cartilaginous and/or osseous metaplasia

遠隔転移巣が切除可能であった骨・軟骨化生を伴う乳癌の1例
Eto Ryuichi
Ozasa Hiroaki
Shimizu Ryoichi
fulltext
2.37 MB
B030059000303.pdf
Descriptions
症例は57歳,女性.左乳房外側の腫瘤に対する精査加療目的で平成21年6月に当科外来を受診した.精査の結果,悪性腫瘍を念頭に全身麻酔下での摘出生検を施行した.摘出標本迅速病理組織学的検査にてstromal sarcomaの診断であった.根治手術として胸筋温存左乳房切除術ならびに腋窩リンパ節郭清術を施行した.摘出標本病理組織学的検査にてcarcinoma with cartilaginous and/or osseous metaplasiaと診断され,腋窩リンパ節にductal carcinoma componentの転移を認めた.術後20日目,左腋窩局所再発・左肺転移が疑われ,左腋窩腫瘍摘出術ならびに左肺部分切除術を施行した.摘出標本病理組織学的検査にて左肺腫瘍は本腫瘍の骨・類骨要素が主体の組織像を呈していた.遠隔転移巣が切除可能であった極めて稀な骨・軟骨化生を伴う乳癌の1例を経験したので若干の文献的考察を加えて報告する.
Creator Keywords
乳癌
骨・軟骨化生
遠隔転移