山口医学

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山口医学 Volume 58 Issue 1
published_at 2009-02-28

A case of obuturator hernia in which modified stoppa's hernioplasty with laparoscopic assistance was used

Stoppa法に準じた腹腔鏡補助下修復術を施行した閉鎖孔ヘルニアの1例
Sakata Koichirou
Okada Toshimasa
Nakamura Mitsuo
Kaneko Takayuki
Egami Tetsuhiro
Nishimura Taku
fulltext
746 KB
B030058000104.pdf
Descriptions
閉鎖孔ヘルニアは,やせた高齢女性に多い比較的まれな疾患である.治療法は基本的に手術であり,そのアプローチは開腹法,鼡径法,腹腔鏡が挙げられるが,定型的手術術式は確立されていない.今回我々は,腹腔鏡を用いて嵌頓腸管を整復した後,下腹部小切開,腹膜前アプローチによるヘルニア修復術を施行し,良好な経過を得た症例を経験したので報告する.症例は82歳,女性.イレウスの診断にて緊急入院した.発症翌日イレウス管挿入されるもイレウス解除できず,3病日腹部造影CTを施行し,右閉鎖孔ヘルニア嵌頓の診断にて当科紹介され,同日緊急に腹腔鏡補助下右閉鎖孔ヘルニア修復術を施行した.3portにて,Richter型に嵌頓した小腸を鉗子にて整復.Stoppa法に準じて下腹部正中に約4cmの皮切を置き,Direct Kugel patch^[○!R]を使用し,ヘルニア修復術を施行した.術後は良好に経過し,再発を認めない.本術式は腸管損傷の確認,同側対側のヘルニア門の確認,確実なヘルニア修復の点で非常に有用であった.
Creator Keywords
閉鎖孔ヘルニア
腹腔鏡
Direct Kugel patch